7月27日(木)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第9戦ラリー・フィンランドが、フィンランドのユバスキュラで開幕。競技初日デイ1として、SS1がユバスキュラの市街地コースで行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合5位、ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合7位、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合13位となった。
WRCを代表するハイスピード・グラベル(未舗装路)イベントであるラリー・フィンランドは、多くの名物SSによって構成される。そして、27日の午前中には、連続ジャンプで有名なルイヒマキのステージでシェイクダウンが行なわれ、3名のドライバーはラリー本番に向けてクルマの最終的なセッティングを確認した。夜7時からは、ユバスキュラ市街地の舗装路と公園内の未舗装路を組み合わせた特設コースでSS1「ハルユ」が行なわれた。コースの全長は2.31kmと短く、道幅が狭くスピードも低いため、ラリー・フィンランドの他の高速ステージとは性格が大きく異なるが、それでもSSは大勢のファンの熱気に包まれ、素晴らしい雰囲気のなかラリーが開幕した。競技2日目となる7月28日(金)のデイ2は、ユバスキュラのサービスパークを中心に、12本のSSが行われる。SSの多くは、これまでに何度も使われてきた「クラシックステージ」で、ビッグジャンプで有名なウーリアや、ユコヤルビといった名物SSも走行する。そして1日の最後には、SS1と同じコースを使用するユバスキュラの市街地SS、ハルユ2が予定されている。12本のSSの合計距離は145.71km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は641.03kmとなっている。トム・フォウラー (チーフ・エンジニア)朝のシェイクダウンは、エンジンのセッティングがこのラリーに最適化されているかどうかの確認が主なテーマでしたが、とてもうまく行きました。ユホのクルマはシケインの藁の塊に当たりましたが、サービスパークで修復し、予定していた作業をすべて終えることができました。夜のSS1はグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)が混ざる特殊なコースで、所々道が非常に狭く、このラリーの他のSSとはコースの性格が大きく異なりました。そのためドライバーたちは明日からの本格的な戦いに備えて、注意して走行しました。明日からのスピードの高いステージに向けてクルマをうまく仕上げることができたので、自信を持っています。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)SS1のハルユは、いつも難しく感じるSSです。最初のコーナーへの進入速度が速すぎて、ギアがあいませんでした。その結果、少しタイムをロスしたと思います。しかし全体として見れば、クルマを何かに当てるようなこともなく、良いスタートを切れたと思います。SSには大勢のファンが集まり、素晴らしい気分でラリーを始めることができました。明日の金曜日は天気が良くなりそうですが、土曜日は雨が降りそうです。きっと興味深い週末になるでしょう。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)今朝のシェイクダウンでは、シケインでブレーキのタイミングがやや遅れ、藁を束ねたバリアにクルマが当たってしまいました。私のミスですが、幸いにもクルマに大きなダメージはありませんでした。SS1は気負わず落ち着いて走りましたが、クルマのフィーリングはとても良く、うまくまとめられたと思います。フィンランド人であっても特別なアドバンテージはないと思いますが、精一杯走ります。明日からの本格的なSSを楽しみにしています。エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)SS1では前に走ったクルマがシケインにぶつかったためか、シケインのバリアが動いて隙間が狭くなり、私はクルマのタイヤをバリアに当ててしまいました。そのせいでサスペンションのジオメトリーセッティングが少しずれてしまったようです。あまり良いスタートにはなりませんでしたが、我々のクルマは乗りやすくとても良いフィーリングなので、大きな問題にはならないと思います。
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