7月2日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦ラリー・ポーランドの競技最終日となるデイ4が、ポーランド北東部のミコワイキを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)が総合10位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合20位でフィニッシュ。悪天候による劣悪な路面コンディションとなった高速グラベルラリーで、多くのデータを収集し、実戦経験を積むという目標を達成した。
競技最終日となるデイ4はSSが4本、計59.66kmと走行距離こそ短いが、依然としてタフなステージが控えており緊張感のある戦いが続いた。雨により路面は非常に滑りやすく、小さなミスが大きなアクシデントに繋がる可能性を秘めていた。そのような難しいコンディションでハンニネンは安定した走りを続け、前日よりもひとつ順位を上げ10位でフィニッシュ。今季6回目となるポイント獲得を果たした。また、前日マシントラブルでリタイアとなったラトバラは、サービスで問題を解決しラリー2規定によりデイ4に再出走。ボーナスポイントがかかるパワーステージの最終SSでは、2位に4.9秒差をつけるベストタイムを刻み、ボーナスの選手権ポイント5点を獲得。ドライバーズランキングで3位に浮上した。FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は7月27日から30日にかけて、フィンランドのユバスキュラを中心に開催される、第9戦「ラリー・フィンランド」。シリーズ最速を誇るこのハイスピードグラベルラリーに、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC 3台体制で臨む。ラリー・フィンランドは3名のドライバー、そしてコ・ドライバーにとって真のホームイベントである。そして、ユバスキュラの近くにファクトリーを構えるチームにとっても、特別な意味を持つ1戦となる。トミ・マキネン (チーム代表)ヤリ-マティはパワーステージでトップタイムを記録し最大ボーナスポイントの5点を獲得、ユホはトップ10フィニッシュを果たしポイントを獲得するなど、今日は我々の狙いどおりの結果となりました。ヤリ-マティは昨日のリタイアから見事に復活し、それ以前にトップ争いをしていた時のスピードを取り戻しました。残念ながら上位フィニッシュは叶いませんでしたが、トップを競うスピードを備えている事は証明できたので、今回の経験を次のラリー・フィンランドにつなげたいと思います。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)昨日のリタイアは残念でしたが、重要なのは今日、再出走を果たしパワーステージで最速だった事です。サービスでクルマを直し、再出走を手助けしてくれたチームに感謝します。パワーステージのスタート前には集中力を高め、すべてのコーナーやブレーキングポイントを頭の中で再確認しましたが、それが奏功し最大となる5ポイントを獲得できました。選手権争いにとってはとても重要な事だと思います。クルマはとても速く、次戦以降もライバルと対等に戦えるという自信を得たのは、大きな収穫です。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)とても挑戦のしがいのある週末でした。ウェットコンディションとなったコースは非常に難しく、路面が硬いところではまずまずのペースでしたが、軟らかくて深い轍(わだち)が刻まれた路面ではかなりタイムを失い、走りに満足できませんでした。それに関しては、今後改善すべき課題だと思っています。次のラリー・フィンランドに向けては事前にテストを予定していますし、より良い結果を得られるのでは、と期待しています。関連:【WRC】 ラリー・ポーランド 結果:ティエリー・ヌービルが今季3勝目