9月14日(土)、静岡県の富士スピードウェイでFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースの決勝スターティンググリッドを決定する予選とハイパーポールが行われた。エキサイティングな争いとなった予選とハイパーポールで、さらなるホームコースでの勝利を目指すTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)の2台のGR010 HYBRIDは、初めて予選アタックを担当した平川亮の8号車が僅差の2番手、小林可夢偉がアタックした7号車が4番手と、ホームレースでのポールポジションこそ逃したものの、共に好位置から明日の決勝レースをスタートすることとな...
自身初めてTGRでの予選アタッカーを担当することとなった平川亮は、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーと戦うGR010 HYBRID 8号車を駆り、熱狂的な母国日本のファンの皆様が見守る前で素晴らしい走りを披露し、ハイパーポールでは1分28秒942という好タイムをマーク。僅か0.041秒差でポールポジションを逃すこととなったが、最前列2番手グリッドを獲得して見せた。過去2年にわたる富士でのポールシッターである小林可夢偉は、0.164秒及ばず3年連続のポールを逃すこととなった。小林がマイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースと共に戦うGR010 HYBRID 7号車は、2列目4番手グリッドから決勝レースをスタートする。チームは、長年日本国内のレースを戦い、富士での経験が豊富な小林と平川に予選アタックを任せ、2人もこの期待に素晴らしいパフォーマンスで応えた。明日15日(日)の決勝では、ドライバー、エンジニアとメカニックが一丸となり、効果的な戦略と最適なピットストップで完璧なレースを戦い、勝利を目指す。予選日14日(土)の富士スピードウェイも好天に恵まれた。公式練習3回目の直前には、日本独自の取組として好評を博しているサーキットサファリが実施され、モータースポーツファンの皆様がサーキット上の車両や走りの迫力をより近くで感じられるよう、ハイパーカーとLMGT3車両が走るサーキットを大型バスに乗って共に走るという、特別な機会が設けられた。その後実施された最後の1時間の公式練習走行では、チームは夜を徹して練ってきた様々なセットアップ調整の確認と、予選へ向けた準備を行った。トヨタのWECチームでこの富士が通算20戦目となる平川は、初めて予選アタッカーに選ばれ、この公式練習3回目の序盤、予選を想定した走行で見事トップタイムをマークした。この公式練習3回目は、残り20分程を残したところで、縁石の損傷により赤旗が出され、再開されることなくそのまま終了となった。練習走行のあと4時間のインターバルをおいて、まだ強い日差しの残る午後3時より12分間のハイパーカークラス予選が開始された。トヨタの旗を振って応援してくれる多くのファンの皆様の前で、小林は富士での3年連続ポールを目指し、また平川は、WECハイパーカーで初めての予選アタックに向かった。新品のミディアムコンパウンドタイヤを装着した2台のGR010 HYBRIDは、最初のアタックタイムでそれぞれ5番手と8番手となり、揃ってホームレースでのハイパーポール進出を果たした。2台のGR010 HYBRIDは、10分間のハイパーポールでも素晴らしい走りを見せ、最初のアタックラップで小林の7号車が暫定トップに。しかしすぐに平川の8号車がこのタイムを上回り、TGRが1-2体制となった。その後この平川のタイムは、ハイパーポールセッション終盤にキャデラック2号車によって更新され、8号車は僅か0.041秒差でポールポジションは逃すこととなってしまった。また、小林のタイムもBMW 15号車が0.006秒差で上回り、7号車は4番手となった。ポールポジションによる選手権ポイント獲得はならなかったが、チームは好位置からのスタートで、マニュファクチャラーズとドライバーズの両チャンピオン獲得へ向け、15日(日)午前11時よりスタートする富士6時間レースを力強く戦い、好結果を目指す。小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)2番手と4番手のグリッドから決勝レースをスタートできるというのは、チームにとってかなり良い予選結果です。富士は我々のホームレースであり、毎年大変良いレースを戦ってきていますが、今年はこの結果を得るために大変な努力が必要でした。次は決勝レースに焦点を切り替えて、クルマから最高のパフォーマンスを引き出せるよう頑張らなくてはなりません。サーキットに集まってくれている多くのファンの皆様の前で、また良いレースが戦えることを願っています。TGRの応援スタンドには5000人ものファンの皆様が訪れてくれる予定なので、グランドスタンドに多くのTGRフラッグがはためくのを見るのが楽しみです。ファンの皆様の応援で力強いレースが戦えると信じています。平川亮(8号車 ドライバー)WECで初めて予選を担当し、最前列グリッドを獲得できてとても嬉しいです。予選セッションの直前には流石に少しナーバスになりましたが、ハイパーポールでの自分のアタックラップには満足しています。GR010 HYBRIDのパフォーマンスを最大限引き出すことができたと思います。好位置のグリッドを獲得できたので、TGRコーナー(第1コーナー)を良いポジションで抜けられることを期待しています。ハイパーカーの上位勢は今日も非常に接近した争いだったので、決勝での戦いも簡単にはいかないと思いますが、プッシュを続けます。もちろん目標は優勝ですし、また世界チャンピオン争いを少しでも優位にできるよう頑張ります。WEC第7戦富士6時間 ハイパーポール結果順位No.ドライバー名チーム/車種ベストタイム12アール・バンバーアレックス・リンキャデラック・レーシング/キャデラック V-Series.R1:28.90128セバスチャン・ブエミブレンドン・ハートレー平川亮TOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 HYBRID1:28.942315ドリス・バンスールラファエル・マルチェッロマルコ・ウィットマンBMW M TEAM WRT/BMW M Hybrid V81:29.05947マイク・コンウェイ小林可夢偉ニック・デ・フリースTOYOTA GAZOO Racing/トヨタ GR010 HYBRID1:29.06556ケビン・エストレアンドレ・ロッテラーローレンス・バンスールポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 9631:29.152
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