11月17日(土)中国・上海国際サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019スーパーシーズン第5戦となる上海6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車がポールポジション、8号車が2番手で続き、僅差の争いとなった予選で最前列グリッドを確保した。予選では、前戦富士の勝者である小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRID 7号車が着実にタイムを更新していき、ポールポジションを獲得した。
7号車に0.228秒差の2番手につけたのは、ドライバーズランキング首位につける中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソの8号車。この予選では、ノン・ハイブリッド勢が速さを見せ、レベリオン1号車が8号車に僅か0.059秒差に迫ったが、8号車は2番手グリッドを確保し、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは最前列に並んで決勝レースをスタートすることとなった。前日16日(金)は一日雨模様だったが、この日は終日好天に恵まれ、午前中1時間にわたって行われた公式練習3回目が,予選へ向けてドライコンディションでのセッティングを詰めて行く唯一の機会となり、全てのチームにとって重要なセッションとなった。ル・マン以外のWECの予選は、2人のドライバーがアタックし、それぞれの最速タイムの平均で決定される。午後2時半から開始されたLMPクラスの予選では、小林とアロンソがまずアタックを担当。翌日の決勝レースは雨が予想されているため、惜しげもなくそれぞれ新品のドライタイヤへと交換してコンウェイと中嶋へ交代し、2人目のアタックへ。予選セッションが進んでいく間にも、コースコンディションはどんどん良くなっていき、それに伴ってラップタイムも向上。そのため、チームはいつもとは異なり、小林とアロンソに再度のアタックをさせることに。新しいタイヤと予選用のハイブリッド・パワー・セッティングでアタックした2台は更にタイムを更新した。ライバルもタイムを更新したが、この再アタックが効を奏し、7号車がポールポジションを獲得。TOYOTA GAZOO Racingは今季ここまでの5戦全てでポールポジション獲得を続けている。しかしながら、今大会はライバルの追撃も激しく、TOYOTA GAZOO Racingの2台を含むトップ4は1秒以内という僅差の争いとなった。TS050 HYBRID 7号車 (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス):公式練習3回目 : 4番手 (1分45秒321), 27周公式予選 : 1番手 (平均1分42秒931)TS050 HYBRID 8号車 (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソ):公式練習3回目 : 3番手 (1分45秒164), 26周公式予選 : 2番手 (平均1分43秒159)小林可夢偉(7号車):素晴らしいTS050 HYBRIDを仕上げてくれたチームに感謝します。午前中、コースの路面はとても汚れていたのですが、予選セッションの間に良くなりました。マイクが素晴らしいラップタイムをマークした後、私も再度アタックし、更にタイムを更新することが出来ました。自分のラップタイムには満足していますし、ポールポジションからスタートできるのは嬉しいですが、明日の決勝レースはタフなものになると予想しています。マイク・コンウェイ(7号車):またポールポジションを獲得出来て嬉しいです。僅差の戦いで、セッションが進むごとにタイムは塗り替えられ、新しいタイヤへと交換することで更にラップタイムを縮めていきました。我々はセッションを通してレベリオンやチームメイトの8号車よりも速いタイムを刻み続けることが出来ました。先頭からスタートが切れるのはいつでも良いものです。明日はこのポジションを守るべくベストを尽くします。中嶋一貴(8号車):7号車に対しては少しスピードが足りませんでしたが、予選ではベストを尽くしましたし、TS050 HYBRIDの出来には満足しています。驚くべきことはノン・ハイブリッド車が非常に速かったことです。我々は予選用のハイブリッド・パワー・セッティングで走りましたが、彼らはほぼ同じペースでした。それがなければ負けていたかもしれません。明日のレースでは適切なタイヤ選択を行い、ミス無く走ることに集中します。フェルナンド・アロンソ(8号車):予選を1-2で終えることが出来たのはチームに取って非常に良い結果です。ただノン・ハイブリッド車とは非常に接戦で、予選用のハイブリッド・パワー・セッティングに加えて、リードを保つため、走行のたびに新品タイヤを使いました。明日は雨が予想されるので、難しいレースになりそうです。
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