トヨタは、2017年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)に3台目として参戦するTS050 HYBRIDのドライバーに、国本雄資とニコラス・ラピエールが決定したことを発表した。 国本雄資とニコラス・ラピエールは、既に発表されているステファン・サラザンと組んでTS050 HYBRID#9号車を駆り、第2戦スパ・フランコルシャン6時間と第3戦ル・マン24時間の2戦に参戦する。
26歳の国本雄資は、日本のSUPER GTにこれまで8年にわたって参戦、耐久レースにおいても十分な経験を積んできている。また、昨年は、トップレベルのドライバーが競う、日本のスーパーフォーミュラにおいてシリーズチャンピオンを勝ち取った。全日本F3のチャンピオンを経てトップカテゴリーに参戦している国本雄資は、今季もSUPER GTとタイトル防衛を目指すスーパーフォーミュラに参戦する。 32歳のフランス人、ニコラス・ラピエールは、3年ぶりのチーム復帰となる。ラピエールは2012年から2014年までTOYOTA GAZOO RacingでWECシリーズに参戦。トヨタのハイブリッド・レースカーによるWEC初勝利にも貢献した。その後、彼はLMP2クラスに参戦。2度にわたってル・マン24時間レースのクラス優勝を勝ち取ったほか、2016年はシリーズチャンピオンに輝いた。 この発表により、TOYOTA GAZOO Racingの2017年シーズン参戦体制が全て整った。1月に発表された、#7号車は小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名。#8号車は中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソンの3名の組み合わせで、この2台がシリーズにフル参戦する。 佐藤俊男 (TOYOTA GAZOO Racing代表)第2戦スパ・フランコルシャン6時間と第3戦ル・マン24時間に参戦するTS050 HYBRID 3台目のドライバーとしてニコラス・ラピエール選手と国本雄資選手を迎えることをとても嬉しく思います。すでに発表しているステファン・サラザン選手と合わせ、力強い#9号車のドライバーラインナップが出来たと思います。チームは、ラピエール選手を良く知っており、良い関係を継続して来ています。彼は、速さだけでなくル・マンでの好結果に何が必要かを知ったドライバーであり、即戦力でチームに貢献してくれると思います。国本雄資は昨年、全日本スーパーフォーミュラ選手権でチャンピオンを獲得し、速さと実績を示したドライバーです。WECテストにおいても安定的な速さで走ったばかりでなく、チームプレーにおいても素晴らしい内容でした。彼はWECの耐久レースに要求される条件にも十分適応できる選手だと確信しています。 国本雄資WECへの参戦は夢でした。いつかTOYOTA GAZOO Racingのドライバーとしてル・マン24時間レースに出場することを願っていたので、このチャンスを最大に活かしたいと思っています。TS050 HYBRIDを初めてテストした時は、とても素晴らしく、心から楽しむことが出来ました。LMP1カーでのレース、そしてヨーロッパでレースを戦うのは私にとって新たな挑戦ですが、全力を尽くしたいと思います。そのためにチームやとても経験豊かで速い、ステファンとニコラスという2人のチームメイトから積極的に学んでいきたいと思っています。 ニコラス・ラピエールTOYOTA GAZOO Racingと再びル・マンを戦うことになり、とても嬉しく思います。この機会を与えてくれたチームに感謝します。私がドライブしていた2014年のTS040 HYBRIDから、TS050 HYBRIDはかなり進化しているでしょうから、再びLMP1カーでレースが出来るのをとても楽しみにしています。すぐに第2戦スパを迎えることになるので、全力で集中し、来るシーズンへ向け自分自身の準備も進めなくてはなりません。私はトヨタのドライバーとしてル・マンの表彰台に登ったことがありますが、今年の目標は間違いなくそれを再現することです。
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