10月10日(土)、2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースの公式予選が行われ、2台のTS040 HYBRIDが5番手、6番手のタイムを刻み、揃って3列目から明日の決勝レースをスタートすることになった。公式予選セッションは、午後2時10分から20分間、曇り空、気温17度の寒空の下で行われた。
TS040 HYBRID #1号車は昨年のチャンピオン・コンビであるアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミに加え、日本が誇る中嶋一貴が乗り込んだ。予選は2人のドライバーがタイムアタックを担当するが、今回は中嶋一貴とセバスチャン・ブエミがステアリングを握り、2人の出したベストタイムの平均値1分25秒072が予選タイムとなり、5番手。このタイムはポールポジションを獲得したポルシェ#17号車から2秒309差だった。もう1台のTS040 HYBRID #2号車はアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイのうちサラザンとコンウェイが予選をアタック、1分25秒327のタイムを出して予選6番手だった。 富士スピードウェイで行われた過去3年間のWEC6時間レースをすべて制しているトヨタだが、今年の予選ではライバルのタイムには及ばなかった。だが、TS040 HYBRIDのパワーユニットを開発するトヨタ自動車東富士研究所から僅か20kmしか離れていない富士スピードウェイのホームレース。トヨタは地元日本のファンと、応援をしてくれるトヨタ自動車の大勢の社員に、最高のパフォーマンスを見せるべくベストを尽くして臨む。TS040 HYBRID #1号車:(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)公式練習3回目:4番手(1分25秒458)33周予選: 5番手(平均1分25秒072) セバスチャン・ブエミ: 可能な限りベストを尽くしました。正直なところ、望んでいた結果には届きませんでした。練習走行では、もう少しライバルに近づけると思っていました。しかし、あくまでもこれは予選の結果で、我々は決勝レースに焦点を合わせています。明日の天候が味方してくれることを願って、前向きに挑戦していきます。 中嶋一貴: 私のアタックでは若干ミスをしたので、理想のタイムとは言えないのですが、ポジションは変わらなかったでしょう。明日の決勝で頑張ります。少しでもウェットコンディションになってくれればチャンスが増えるでしょう。多くの応援を背中に受けて、明日もプッシュして行きます。 TS040 HYBRID #2号車:(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)公式練習3回目:5番手(1分26秒186)29周予選: 6番手(平均1分25秒327) ステファン・サラザン: ピットレーン出口で長く待たされたためにタイヤが冷えてしまい、アンダーステア症状に見舞われてしまいました。そのため、車両を信頼出来ないままのアタックとなり、良いタイムが出せませんでした。しかし、決勝レースに向けては良い仕上がりになっているので期待しています。 マイク・コンウェイ: 最初の数周、コース上の混雑に阻まれてしまいました。それが無ければコンマ数秒は速かったと思います。自分の走りには満足しており、燃料が少ない状況でのTS040 HYBRIDも好感触でした。ライバルには届きませんでしたが、差は縮まっています。今夜も遅くまで作業を続け、微妙な天候になりそうな明日の決勝レースでベストを尽くします。