トヨタは、F1ブラジルGP予選で、ヤルノ・トゥルーリが4番手、小林可夢偉は11番手だった。ティモ・グロックの代役としてブラジルGPに出場した小林可夢偉が、始めての予選で大健闘をみせた。Q2に進出した小林可夢偉は、終盤の絶好のタイミングでインターミディエイントに履き替えたが、11番手で迎えた最後のラップで痛恨のスピン。タイムを更新することができず、惜しくもQ3進出を逃した。
ヤルノ・トゥルーリ (4番手)「非常にハードな予選だった。第1セッションでは、あちこちでハイドロプレーニング現象が起こる、ひどいコンディションだったので、ただクルマをトラック上にキープすることだけを考え、その上で、出来る限り良いラップタイムを出すようにした。とても厳しい予選で、大切なことは集中し続けることだった。とにかくセッションを無事に終えることが大事だったから。予選の第2と第3セッションの状況はずっと良くなり、クルマも好調に走ったので、僕も懸命にプッシュすることができた。適切なタイヤで、速いラップタイムをいくつか出せたので、良い予選となり、セカンドローからのスタートはとても嬉しい。日本GPのように表彰台をまた獲得できたら最高だと思うので、ベストを尽くしたい」小林可夢偉 (11番手)「F1の予選を初めて体験したが、非常に難しいセッションだった。ラップ毎に、状況が変わり、ハイドロプレーニング現象がよく起きる、とても厳しいコンディションだった。このコースは初めてで、更にこんな悪条件だったため、走行は簡単ではなかったが、クルマの調子は良かった。第2セッションの終盤、最後のラップで、小さなミスをして、トップ10入りを逃したのは残念だった。しかし、全体的には、今日のようなひどいコンディションの中で迎えた初めてのF1の予選で、11位という成績は予想より良く、嬉しく思う。明日のレースが楽しみだ。ポイントを稼げたら最高なので、そのためにベストを尽くしたい」パスカル・バセロン (シャシー部門シニア・ゼネラル・マネジャー)「約3時間にも及ぶ予選は非常にユニークで、これまでF1でこんなことを経験したことがない。チームもドライバーも集中を切らさず、とても混乱した状況の中、非常に良く準備をしてくれた。フロントローを狙っていたが、終わってみれば、結果には満足している。不安定で難しい状況で、ドライバーは2人とも、非常に良い仕事をした。ヤルノは、明日、多くのポイントを稼いでくれそうなポテンシャルを見せ、可夢偉も大変良かった。可夢偉はあと少しというところで、トップ10入りができなかったが、初めてのF1の予選で、特に天候の悪さを考えれば、11位は素晴らしい成績だ。明日の決勝を楽しみにしている。再び天候がカギになりそうなので、面白いレースになるだろう」新居章年 (シャシー部門技術コーディネーション担当ディレクター)「雨と赤旗で何度も中断、延期が繰り返され、今まで経験した事がない、3時間近い大変長い予選となった。しかしこの変わりやすいコンディションの中、ヤルノが素晴らしい走りで、4番手グリッドを確保してくれた。また可夢偉は最終予選進出かと思えたが、最後の最後にかわされて11番となった。しかし、初めてのコース、しかも午前のフリー走行は雨と赤旗でほとんど走れなかったことを考えると、可夢偉は非常によく頑張った。またチームも長時間に及んだ予選の間、一瞬も集中を切らすことなく、両ドライバーを支えてくれた。明日のレースも雨の可能性があり、難しいコンディションが予想されるが、チーム一丸で表彰台を目指す」F1ブラジルGP 予選結果:F1ブラジルGP 予選:ルーベンス・バリチェロがポールポジション