トヨタは、F1ブラジルGPの決勝レースで、ティモ・グロックが6位、ヤルノ・トゥルーリが8位でフィニッシュ。ダブル入賞を果たした。スタート直前に強い雨が降り、レース開始は10分遅れることになった。その後、雨は止み、晴れ間がのぞいたが、ウェットコンディションでレースは始まった。ヤルノ・トゥルーリは2番手を走行していたが、ドライタイヤに履き替えた後に、順位を落とすこととなった。レース終了間際に再び雨が降り出し、ウェットタイヤに交換するチームが多い中、トヨタはドライタイヤのままトラックに留まる決断をする。ティ...
ヤルノ・トゥルーリは8位でフィニッシュ。2台ともにポイントを獲得し、トヨタは、コンストラクターズポイント5位で2008年のシーズンを締めくくった。ティモ・グロック (6位)「レース終盤で激しい雨が降り出したときに、ドライタイヤのまま走行したけれど、最後の周回で順位を維持することができなかった。出来る限りの力を出して頑張ったけれど、コース上にクルマをとどめておくのが困難で、最後の最後で順位を落としてしまった。今週末の序盤はバランスに手こずっていたから、トップ6は悪くないけれど、あと少しで4位に手が届くところだったから残念だよ。トヨタに入って初めてのシーズンが終わり、全体的な結果には満足している。シーズン序盤は決して楽ではなかったけれど、我々はクルマをどんどん改善していったし、1年を通して自分自身も進歩することができた。特にホッケンハイム以来、自分にとって状況は良くなっていった。目標だった20ポイントを獲得し、表彰台にも上がれたのは、良い成果だったと思っている。来年はさらに前進するために、今まで以上に一生懸命頑張っていくよ。」ヤルノ・トゥルーリ (8位)「波乱万丈なレースだったよ。良いスタートが切れて、1周目はフェリペ・マッサの後を追って良い走行ができた。路面が乾き始めて、ドライタイヤに履き替えた。そして不運にも、私よりも遅いフィジケラの後ろで身動きが取れなくなってしまったんだ。彼を追い抜けるトップスピードはなかったので、何周にも渡りかなりの時間をロスしてしまった。その後、彼から離れてからは、最も速いドライバーのうちのひとりになった。かなりペースを回復して、前を走るドライバー達とのギャップを詰めていったんだけれど、追いつくには十分ではなかった。レース終盤で雨が降り出したときにドライタイヤのままレースを続けることを選択して、最終的にポイントを獲得できた。2番手でスタートしたけれど、それを生かすことができなかったよ。けれど、全体を通して、素晴らしい選手権を戦えることができて満足している。今は、来年に向けてさらに大きな進歩を遂げることを目指すよ。最後に、リチャード・クレーガンと共に歩んだ5年間は素晴らしいものだったこと、また彼の新しいキャリアを心から応援していることを述べておきたい。」新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター「ウェット、ドライ、最後にもう一度ウェットと変わりやすく、気まぐれな天候だったが、ヤルノもティモも最後まで全力で走ってくれティモ6位、ヤルノ8位と二人揃ってのポイント獲得で今シーズンを締めくくることが出来、二人のドライバーとそれを支えたチーム全員にお礼を言いたい。二人揃ってベスト5のレースファステストラップを出したことを見ても、車は十分に速かったといえる。ドライレースだったらもっと上位でフィニッシュできたのではとの思いは残るが、レース終了直前の雨のなか、最後までドライタイヤで果敢に攻めのレースをしたことは、チームの自信にもなり、来シーズンにつながるものと思う。最後に応援してくださったファンの皆様にお礼を申し上げるとともに、来シーズンはもっと強くなれるよう、努力を積み重ねていきたい。」山科忠 TMG会長 兼 チーム代表「今日はいろいろなことがあった1日だったが、両方のクルマがポイントを獲得してシーズンを終えることが出来たのは良いことだ。ティモはとても良い走りをし、彼の戦略は不安定な天候の中で功を奏した。レース終盤で、彼はドライタイヤのまま走行したが、4位を維持することは残念ながらできなかった。昨日の素晴らしい予選結果から、ヤルノには大きな期待を抱いていたが、天候が彼に味方をしなかった。最初のピットストップで問題が生じ、彼は少々時間をロスしてしまい、その結果、順位を落としてしまった。厳しいコンディションの中、彼はポイントを獲得するために良くやってくれた。ダブルポイントを獲得して、シーズンを終えることができて良かった。我々の進歩には満足しているが、目標はもっと高いところにあるので、さらなる進歩を遂げていきたい。今我々は、2009年にはさらに前進できるという自信をもって、冬に向かうことが出来る。」