トヨタは7日(火)、F1日本グランプリを目前に控え、東京・台場にあるMEGA WEBで記者会見を行った。トヨタにとって富士スピードウェイで行われる日本GPは重要なレース。「表彰台に上りたい」と語るヤルノ・トゥルーリは、「ファンの声援を受けるたびに、ホームに戻ってきた気がする。日本GPはトヨタのファンの前で活躍を見せる機会。コンストラクターズ4位を目指して、チーム全体で勝ち取りたい」と抱負を語った。
今年からトヨタに加わったティモ・グロックは、「ここ数日ファンの応援を感じて、初めての富士を楽しみにしている。ルノーを倒して4位になりたい。(富士は)初めてだけど面白そう」と期待感を話した。過去にホンダが鈴鹿で“鈴鹿スペシャル”を投入してきたように、トヨタも“富士スペシャル”を投入するのかという質問を多く受けるという山科忠チーム代表は、「その場で“富士スペシャル”を作れるようにいろんな準備をしている」と語る。「正直、フェラーリやマクラーレンといったトップとの差はある。でも、差は縮めてきた。2人には、富士がどれだけ重要かをずっと話してきた。どんな状況が起こっても対応できるチーム力、荒れた状況でも対応できる体制がある」とチーム力が高まっていることを強調した。サードドライバー兼テストドライバーを小林可夢偉も「ヘレスで富士用のいろんなウイングをテストして、データを集めた。シンガポールGPでの流れを引き継ぎたい。」とクルマの仕上がりに自信を覗かせた。TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)の一員で、今年ウィリアムズ・トヨタからF1に参戦している中嶋一貴も登場。「初めての凱旋レース。浮き沈みはあったけど、成長してきたと思う。日本のファンの前でレースをするのは3年ぶり。ホームでのレースを楽しみにしている」と抱負を語った。会場には、スーパーGPを戦う脇阪寿一や伊藤大輔、また中嶋一貴の後輩にあたるTDPのメンバーなど国内レースを戦う多数のドライバーが応援に駆けつけ、エールの交換を行った。また、各ドライバーが寄せ書きをした横断幕をF1チームにプレゼントし、“トヨタファミリー”全員で必勝を誓った。