トヨタ・モータースポーツ有限会社(TMG)は、チーム・マネージャーのリチャード・クレーガンが、11月末日をもって現職を離れることを発表した。リチャード・クレーガン(48歳)は、ラリーのメカニックとして入社以来、TMGで過ごした24年間に終止符を打ち、モータースポーツにかかわる他の分野で、新しい刺激的な役職につく。リチャードの新しいポジションに関する更なる詳細は、追って発表される予定だ。
リチャード・クレーガンは、トヨタの世界ラリー選手権とル・マン24時間のプログラムにおけるオペレーション・マネージャーを担当。F1プロジェクトが発表されたとき、彼はオベ・アンダーソンが参戦計画を実現するのを手伝い、2002年にF1オペレーションのゼネラル・マネージャーに就任、2004年にはチーム・マネージャーに昇格した。リチャードは、彼の後任としてイエンツ・マークアートにチーム・マネージャー職を引き継ぐ。イエンツは、2000年からTMGに加わり、現在はエンジン・エンジニアリング部門で働いている。TMGのチームに加わる前の彼は、ダイムラー・ベンツのエンジニアとして働き、その後、Ilmor EngineeringのCARTエンジンプログラムのエンジニアとして働いた経歴を持つ。イエンツは、トヨタの最初のF1エンジン開発で重要な役割を担い、2003年にはエンジン・トラック・テスト・エンジニアリングのグループリーダーになった。ウィリアムズへのトヨタのエンジン供給の際には、スムーズなスタートアップに重要な役割を果たし、2006年8月からはエンジン・カスタマー・サプライのマネージャーを務めている。山科忠 TMG会長 兼 トヨタF1チーム代表「我々は、リチャードと言う素晴らしいチームメンバーを失うことを非常に悲しく思う。しかしながら、彼が新たな選択をした理由は理解できるので、我々は彼の新しい挑戦に対して心から幸運を祈りたい。リチャードは、トヨタ・モータースポーツの歴史において重要な役割を果たした。我々は彼が行った多数の業績を讃えたい。それにはF1でトヨタ方式を実践するだけでなく、ファクトリーや世界中のサーキットで素晴らしい仕事環境をもたらしてくれたことが含まれている。それにより、我々はピット・ストップやカー・オペレーションなどの分野で、特筆すべき進歩を成し遂げることができた。将来に目を向けると、イエンツが、彼の活躍に値するこの新しい機会を引き受けてくれることを喜ばしく思っている。イエンツは我が社に8年間おり、素晴らしい能力と積極的な姿勢を示してくれている大切なチームメンバーだ。彼は、十分な時間をかけ、新しい仕事をリチャードから引き継ぐことになる。そして、我々は引き継ぎがスムーズにいくことを確信している。」
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