トヨタは、F1 イギリスGPで、ヤルノ・トゥルーリが7位、ティモ・グロックは12位だった。予選12番手からスタートを切ったティモ・グロックは、最初の周回で順位を上げ、途中までポイント圏内を走行していたが、途中から雨が強くなり、多くのクルマがスピンをする中、ティモもスピンを喫し、最終的に12位でレースを終えた。一方、予選で苦しみ14番手からスタートしたヤルノ・トゥルーリは、粘り強い走行を続け順位を上げ、レース終わり間近で前を走っていた中嶋一貴を抜き、7位でチェッカーを受けて3戦連続ポイントを獲得した。この結果...
ヤルノ・トゥルーリ  (7位)「今日は良いレースだった。2ポイント獲得できたのは良かったけれど、もっと上を狙いたかった。レースを通して、私はとても力強い走行ができていて、雨がひどくなった頃には3位まで順位を上げていた。その時点で、コースは本当にひどい状態で、至るところでアクアプレーニングが発生し、1周あたり15秒も失っていた。我々は、エクストリーム・ウェット・タイヤに切り替える賭けに出るべきだった。しかし残念ながら、その決定を下そうとした時点で、もうこれ以上雨が降らないのが分かったんだ。それはただ、難しいコースコンディションにおける判断の難しさの問題だったのだけれど、後から考えると、我々はタイヤを替えるべきだったね。 表彰台を獲得できるかもしれないぐらい、とても力強い走行が出来ていたから、残念だった。そうは言っても、昨日の予選の後に2ポイント獲得できたのは悪くはないよね。我々は3戦連続でポイントを獲得した。そして、その勢いを維持できるチャンスは十分にある。我々は、クルマをさらに改良するためにプッシュし続けなければならない。そして、それぞれのレースでチャンスを生かさないといけない。」ティモ・グロック (12位)「今日は、私にとって難しい一日だった。第一スティントの間、私はタイヤに気を配ることに集中した。そして、最初のピットストップまでは、すべてが順調だった。その後、状況はとても厳しいものになった。雨がひどくなった時、私にはトラクションが全くなく、クルマが滑るようになったんだ。とてもひどいアクアプレーニングがあり、クルマをコース上に保てなかった。今回は残念だったが、我々は次のレースでもっと挑戦していくつもりだ。ケルンの皆が一生懸命作業してくれて、クルマはとても良くなっているから、我々はホッケンハイムで再びプッシュしていくつもりだ。」新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター「雨が降ったり止んだりの難しいコンディションだったが、ヤルノが7位に入賞してくれ、3戦続けてポイント獲得することが出来た。レースのポイントの一つはヤルノ、ティモとも抜群のレーススタートでポジションを上げてくれたこと、また雨で足元をすくわれスピンし脱落していく車が多い中で二人揃ってゴールに車を持ってきてくれたことだと思う。我慢強くレースをした二人のドライバーに感謝したい。しかし予選でトップ10に入れなかったことは大きな反省材料であり、次のドイツに向けてはしっかり車のアップデートも図りたい。またドイツはティモの地元であり、ヤルノと二人揃ってのポイント獲得を目指して頑張る。」山科忠 TMG会長 兼 チーム代表「ヤルノは、今日再び素晴らしいレーシングスピリットを見せて、彼に与えられたグリッドポジションから、順位を上げて良い結果を手に入れてくれた。彼はスタンダード・ウェット・タイヤを装着しながら、非常に難しいコンディションの中を踏ん張り、良いラップタイムを出しながらコース上にクルマを留めてくれた。我々は、過去に今日のようなタイプのレースに苦しんだことがあるので、彼がポイントを獲得してくれたのは非常に重要なことだ。天候は回復すると感じていたので、我々はエクストリーム・ウェット・タイヤに切り替えるよりもスタンダード・ウェット・タイヤを履き続けることを選択した。その選択は最終的にはうまく行った。我々は、コンディションが変化するときに、どうタイヤを使いこなすかをいつでも分析しなければならないが、判断は即座にしなければならない。ティモは、コースが最も濡れてひどい状態だった時に、コース上に車を保つように努力したが、このようなコンディションには、ヤルノのセッティングの方が向いていた。 ピット・クルーもまた、公式練習、予選、決勝の全体を通して素晴らしい仕事をしてくれた。今日の結果により、我々はコンストラクターズ・チャンピオンシップで4位に順位を上げた。しかし、我々は更に進歩を目指さなくてはならない。次は、新しい空力パッケージを入れる、ホッケンハイムに向かうので、好結果を期待している。」
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