トロロッソ・ホンダは、F1日本GPのフリー走行でピエール・ガスリーが9番手タイム、ダニール・クビアトが12番手タイムだった。フリー走行1回目には山本尚貴が走行を担当し、17番手タイムで走行を終えた。ジョナサン・エドルズ「(山本)尚貴さんをチームに迎え、FP1で彼にSTR14をドライブする機会を与えられたのは素晴らしいことだった。鈴鹿で尚貴がトロロッソ・ホンダをドライブすることによって作り出されたパドックとガレージの雰囲気は素晴らしかった」
「彼はピエールのマシンをドライブし、チームのためにかなり堅実な仕事をしてくれた。1周目から彼は乗っていたし、この走行の間にラップ毎にペースを上げていった。2回目の走行でオプションに交換して、彼はトラックから路面から予想される改善を引き出し、競争力のあるラップタイムを記録した。もちろん、彼はサーキットを熟知しているが、F1カーでの初走行としては印象的なセッションだった! FP1でのダニールの主な課題はセッション序盤のレーキ走行を含め、空力テストを完了することだった。セッション中、マシンの基本的なバランスはアンダーステアで、空力やメカニカルの変更を施しても変わらず、マシンのバランスを取ることができず、ラップタイムに反映された。特にセクター1がでそれが見られた。このフィールドを走行する上で取るべきリアウイングレベルのセレクションがあり、これがセクターごとの競争力の広がりを引き起こしていたがわかった。FP2までに分析する必要があった。土曜日の走行がキャンセルになったとのニュースを受け取り、FP3タイヤを前倒ししてFP2で使えることになったので、各マシンとも3セットの新しいオプションタイヤと1セットの新しいプライムタイヤを使い、FP2は非常に忙しくエキサイティングなセッションだった。ここではアンダーステアだと非常に不利だ。フロントエンドを改善することを目標に、FP2までに2台とも多くの変更を施している。ダニールはセッション序盤に4セットのニュータイヤを使い、それぞれの間にバランスを調整しながら最終的には満足できるマシンに仕上げている。ピエールはFP1で走っていなかったため、セッション序盤に2セットの新しいタイヤを履きたいとの希望があり、多くの周回を重ねて自信を深めた上でセッション終盤に最後のオプションの2セットを使えるように温存した。このアプローチが重い燃料を積んで走る他のドライバーたちによって生まれるトラフィックに引っかかるリスクがあることはわかっていたが、良いトラックポジションを見つけることができ、彼はそれを最大限に生かすことができた。変更によりフロントエンドと全体的なパフォーマンスも向上したので、それはポジティブだったが、今日の走行で示した以上にマシンのパフォーマンスを発揮できればと思っていたのは確かだ。予選前としてはこれが最後のフリー走行になるので、今夜はいろいろと分析し、日曜日の朝早いスタートに向けてマシンを準備していく!」ピエール・ガスリー「FP1を見る側としてはかなり寒いと感じた。FP2しか走行できまなかったけど、お気に入りのコースの一つである鈴鹿をドライブできるのは、本当にすばらしいことだ。今日の走行はとても楽しかったし、日曜日も楽しみにしている。土曜日がキャンセルされたので、FP2が非常に重要になると考え、できるだけ多くのことをトライしていった。予選やレースに向けたセットアップを行いながら多くのラップを走り、最終的に9番手を獲得できた。しかし、マシンのバランスが少々取りづらかったので、今日試したことをもう一度おさらいする必要があると思う。今のままでも問題はないけど、さらにパフォーマンスが向上させられると思う。いつもよりも、仕事に時間をかけたけど、日曜日に向けて最適な解決策を見つけたいと思う」ダニール・クビアト「いいセッションを送ることができた。明日の予選がキャンセルになると分かっていたので、FP2の進行がいつもと異なり、とても忙しい中で集中的にラップを重ねた。FP1ではマシンのフィーリングが悪かったが、FP2ではいい感触を得られ、マシンが着実に進歩していると感じた。全体として、マシンやFP2で消化できたプログラムに満足しているけど、日曜日にさらなる改善を行い、予選に挑みたいと思う。条件は今日と違い、風が強い中を走ることになると思うので、慣れるまでに少し時間がかかると思うけどが、すぐにリズムをつかめると思う」山本尚貴「セッションを通じて、マシンに慣れることにフォーカスしました。初めてのF1マシンはなんと言ってもパワーがすごく、非常に驚きました。これほどのパワーを感じたことはなく、これこそがスーパーフォーミュラとF1の最大の違いだと感じました。マシンやそのバランスについていくつか学ぶ点がありましたし、多くのことをチームにフィードバックできたと思います。僕にとってホームグランプリですし、FP1から多くのファンが鈴鹿に来てくれました。トロロッソ・ホンダのファンの皆さんには本当に感謝しています。ポジションとしてはより上位を望んでいましたが、最も重要だったのはクラッシュせずにエンジニアに情報をフィードバックすることだったと思います。チームがすばらしい結果を残すことを願っていますし、マシンを提供してくれたピエール(ガスリー)に感謝したいと思います」田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)「ホンダのホームであるここ日本、鈴鹿サーキットで多くのファンの皆さんを前にしてレースができることをうれしく思っています。台風の接近により明日のFP3と予選がキャンセルされることから、日曜に開催される予選、レースに向けたセットアップを前倒しして、FP2の中で実施しました。日本グランプリを楽しみにしていたファンの皆さんにとっては明日のキャンセルは非常に残念なことだと思います。我々ホンダのメンバーにとっても同様の気持ちです。ただ、皆さんの安全を優先しての決定ですので、ご理解いただければと思います。今日のセッションについてはいい手ごたえを感じているので、日曜の予選、決勝に向けて十分な準備をして臨みたいと思います。また、FP1では山本尚貴選手がトロロッソ・ホンダのマシンで走行しました。山本選手にとっては初めてのF1でのドライブでしたが、的確にエンジニアにフィードバックを行い、課された役割を確実に遂行してくれました。個人的にもF1で日本人ドライバーと一緒に仕事ができたことをうれしく感じています」
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