トロロッソのF1チーム代表を務めるフランツ・トストは、ホンダF1とレッドブル・レーシングがタッグを組むことは“ベストな選択”だと語る。昨年、ホンダとワークスパートナーシップを結んだトロロッソは、バーレーンGPで4位入賞して、ホンダがF1に復帰して以降のベストリザルトを獲得するとともに、シーズンを通してホンダのF1エンジンの改善に大きな役割を果たした。
今年から上位チームのレッドブル・レーシングがホンダとパートナーシップを締結。レッドブル・ファミリーとして2台4台体制でF1を戦っていく。ホンダとの2シーズン目を向けるにあたり、フランツ・トストは「2018年を通してホンダとはいろいろと取り組み、その中でとても成功した協力関係を築けたと思う。」と思う。「今年に向けて良い準備ができたと思う。トロロッソとしてチーム史上アジアのメーカーと取り組み、ホンダのような大企業と提携するのは初めての試みだったし、パワーユニットやラジエーターの設置など一緒に協力して取り組むことができたのはとても良かったと思う。テクノロジーに関してもそうだ。非常に競争力のあるパッケージに仕上がっている」今年、トロロッソ・ホンダはドライバーラインナップを一新。かつてチームに所属していたダニール・クビアトとルーキーのアレクサンダー・アルボンがSTR14を走らせる。ドライバーのコミュニケーション、フィードバックについてフランツ・トストは「とても満足している」とコメント。「クビアトはとてもスキルの高いドライバーで、過去のチャンピオンシップやGP3でも活躍して成功を収めている。アルボンもとても競争力あるドライバーだと思っている。この2人のドライバーに走ってもらい、素晴らしいフィードバックをもらえることをうれしく思う。技術的にも、マシンとタイヤの感触を伝えてくれる面でもそうだ。パワーユニットは非常に力強くなっているのでシーズンが始まることをとても楽しみにしている」イタリアに拠点を置くトロロッソは、日本のホンダ、ロシア国籍のダニール・クビアト、タイ国籍のアレクサンダー・アルボンを含め、チームには様々な国籍のメンバーが集まっている。「このようにいろいろな文化が1つのところに集まっているのはなかなか面白いことだ」とフランツ・トストはコメント。「ひとつ気を付けなければならないのは、物事の考え方がそれぞれ異なるということだ。ただ、今のところかなりいい状況で進められている。我々のチームはお互いによくケアしているし、ドライバーについても同じことが言える。一体感が出てきたと思うし、なにより重要な目標はパフォーマンスを向上させて結果を残していくことだ」「ファンが求めているのはレースで勝つことだからね。チームを一体化する秘訣というものは特になく、それぞれがみんなのやり方をどれだけ理解できるかだと思う。非常に多国籍なチームなので、それぞれのパーソナリティをどれだけ理解できるかに尽きると思う」2019年からレッドブル・レーシングもホンダのF1エンジンを採用したことについては「両者でできるだけ情報共有するようにしている。もちろん、レギュレーションで許される範囲内でだがね」とコメント。「重要なのは両チームで協力することだ。ホンダのパワーユニットという共通点があるし、ホンダにとっても2チームからフィードバックを得ることはとても大きなメリットだ。データもそれだけきちんと収集することができ、開発のスピードアップにつなげることができる」「我々はレッドブル・テクノロジーと協力できることを非常にうれしく思う。レッドブル・テクノロジーは、私がピットレーンで最もレベルの高いテクニカルなチームだと思っているからだ。なので、レッドブル・レーシングとホンダが契約を締結した時はとてもうれしく思った。それがホンダが選手権を戦っていく上でベストな方法だと感じたからだ」最後にホンダファミリーとしての母国グランプリとなる鈴鹿については「いつも日本に戻ってくるのを楽しみにしている。好きな国だし、鈴鹿に戻ることを特に楽しみにしている」とフランツ・トストはコメント。「最もチャレンジングなサーキットだと言えるかかもしれない。低速コーナーも高速コーナーもあるし、ホンダのファンがたくさん来てくれて雰囲気も素晴らしい。いいパフォーマンスを発揮して、我々の結果に満足してくれることを期待している」