トロロッソ・ホンダは、F1バルセロナ合同テストの最終日にピエール・ガスリーが147周を走行。多くのテストプログラムをこなし、テスト前半をいいかたちで終えた。スペイン・バルセロナでのテストは4日目を迎え、プレシーズンテスト前半の最終日となった。この日のトロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが走行を担当。
早朝に雨は上がったが、テストが開始した午前9時ごろの路面はまだウエットで、霧も発生しているコンディション。午前中はインターミディエイトタイヤが中心での走行だったが、昼頃から気温は上がり、コンディションはドライへ。ガスリーは、精力的にテスト走行を行った。この日は、ロングランも含めトータル147周を周回。大きなアクシデントやトラブルもなく、テスト前半の最終日を締めくくった。テスト後半は、3月6日(火)から9日(金)までの4日間、今回と同じスペイン・バルセロナのカタルニア・サーキットで行われる。ピエール・ガスリー「今日はこんなに多くの周回を走行できて、心から満足している。僕にとっては実走テスト2日目なので、走行から多くのことを学んでいるし、メルボルンに向けてパフォーマンスを最大限高めていくために、セッティングの方向性を見出していかなくてはと思っている。チーム、そして僕自身にとって、これだけ多くのことを学習できているのはとてもいいことだ。来週のテスト後半に向けて、この後今日の走行データの分析を進める必要があるとは思うが、ともかく今日は本当にポジティブな一日だった。エンジンの信頼性は素晴らしい。レース距離の2倍以上にあたる147周という走行の間、全く問題は起きなkった。これを継続できればと願っている。また、クルマのフィーリングもよく、マシンとエンジンともに満足している。来週はまた新たなテストプログラムを行っていく。これが日々マシンを進化させていくためのプロセスだし、開幕戦に向けた準備を可能な限り入念にやっていきたいと思う」ジェームズ・キー (トロロッソ テクニカルディレクター)「午前中はウエットコンディションで、ドライになるまで時間がかかったが、ランチタイムを終えるころに急速に路面が乾き、午後は通常の走行ができてよかった。午前中はピエールがウエット下でのテストができ、インターミディエイトタイヤを試せたので、タイヤの挙動やセットアップへの影響を理解することができた。その中でいくつかマシンを進歩させるアイデアも浮かび、ピエールもウエットでの挙動に満足しているようだった。午後のプランは、来週に向けた準備として、基本となるセットアップの指標を設定することだった。基本的なテストプログラムを通じて、来週以降に向けた有効な方向性を確認することができた。やや回復したトラックコンディションの下で、終盤には何本かロングランを行い、長距離でのマシンやタイヤの感触を確かめることができたし、そういった意味で今日はいい一日だったと思う。来週には新たなアイテムも届くので、次回のテストではマシンのパフォーマンスの細かい部分にまで焦点を当てていく。我々の、走行距離を伸ばしていこうという計画はうまくいった。また、ホンダにとっても素晴らしいテストになったと思う。彼らは、自分たちの開発と、我々との共同作業の両方で多くの準備を行い、新型のエンジンをここに持ち込んでくれた。このテストでパワーユニット側の問題が全く起きなかったというのは素晴らしい結果だし、これまで我々が行ってきたウインターテストでは初めての経験だ。おそらくホンダにとって今日の147周という走行距離は、2014年のF1復帰以降の最長の記録ではないかと思う。そのおかげで実質3日間のテストを効果的に行うことができましたし、これは素晴らしい成果だ」田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)「朝方までの雨により、ウエットコンディションで始まったテスト4日目ですが、徐々に状況が改善し、昼ごろからドライ走行が可能になりました。これまでよりも気温が上昇し、4日目にしてようやくテストに適したコンディションで走行することができたという印象です。ガスリー選手の堅実な走りもあり、4日間で最多の合計147周を走行し、チームにとってはとても生産的な一日になりました。ドライコンディションでのPU機能確認とセッティングの熟成に加え、ロングランを行い、レースに向けて有用なデータを得ることもできました。今日でテスト1が終了となりますが、4日間、予定していたスケジュールをトラブルフリーでほぼ消化できたことに満足しています。また、レッドブル・トロロッソ・ホンダにとって大切な最初のテストを、いいかたちで終えることができました。この後は休む間もなく来週のテスト2に向けた準備を始めますが、万全の体制で臨みたいと考えています」