スージー・ヴォルフは、いずれモータースポーツで女性ということだけが話題にならない時が来ることを楽しいにしていると語る。過去にウィリアムズの開発ドライバーを務め、2015年にレースを引退したスージー・ヴォルフは、今年ベンチュリのチーム代表に就任。フォーミュラEで女性初のチーム代表となった。
“Dare to be Different”活動を通して、モータースポーツへの女性の関与を奨励しているスージー・ヴォルフは、自分が目立つことを悪くは思ってはいないが、自分の性別が話題のポイントにならない時がくることを楽しみにしていると語る。「自分の性別で勝負したことはありません。6月に私の役割が発表された際、まだ私の性別ばかりが取り上げられたのは少しショックできた」とスージー・ヴォルフは Reuters のインタビューで語った。「今でもインタビューのたびに私の性別やスポーツ内での性別に関することが話題を多くを占めています。私は女性の能力を示すために何かをやっているわけではありません。フォーミュラEを多様化させるためにやってるわけでもありません。成功するためにやっているのです。それでインスピレーションを与えられるなら素晴らしいですけどね」スージー・ヴォルフの夫トト・ヴォルフは、メルセデスのモータースポーツ責任者としてF1のチームをドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権の5連覇に導いた人物。スージー・ヴォルフは、夫の仕事から多くのことを学んだと語る。「特に今年はチームをどのように構築し、どのように人々を結束させ、正しい方法で彼らのモチベーションを高めるかという点でさらに大きな挑戦でした。彼がチームにもたしているエネルギー、ファクトリーやレース週末にチームに入っていくときのエネルギーは皆さんも感じられると思います」「彼らはお互いのことを絶対的に信頼し、信念を持っています。失敗を犯したときにはそこから学んでいます。彼らは亀裂が生じることを許しません。彼らはさらに強くなってそこから抜け出していますし、多くの精神的な強さを持っています」「彼がどのようにインスピレーションを与えているかを最初に見れる私は興奮ですね」1976年以来となる女性F1ドライバーの夢を追いかけていたスージー・ヴォルフは、多くの精神的な強さを示さなければならなかった。最終的にそれは実現しなかったが、クレア・ウィリアムズが副チーム代表を務めるウィリアムズで2度のフリー走行出走を実現させている。スージー・ヴォルフは、今週末のフォーミュラE開幕戦でベンチュリのチームプリンシパルとしてフォーミュラEデビューを果たした。「今の私の主な仕事は、すべての体制を整えて、チームを正しい方向に導くことです。フォーミュラEの競争は一段と強まっており、さらに進歩する必要があります」とスージー・ヴォルフはコメント。ベンチュリは、元F1ドライバーのフェリペ・マッサ、エルアルド・モルタラがレースドライバーを務め、テストドライバーとしてシモーナ・デ・シルベストロが所属している。かつてフォーミュラEに参戦経験のあるシモーナ・デ・シルベストロは、日曜日にサウジアラビアで開催される公式テストでフォーミュウEカーを走らせる。スージー・ヴォルフは、女性ドライバーをテストで走らせるという主催者の動きを支持しており、実施にそのようなイニシアチブから女性ドライバーが誕生することを期待していると語る。「少女たちが実際に実力を示して、長期的なチャンスに繋がることを願っています。うわべだけの1回限りのテストデーであってはならないと思います」とスージー・ヴォルフはコメント。「カートに参戦する若い少女やコース外であるかに関わらず、スポーツにもっと多くの女性が必要だと思っています。スポーツに参加する女性が多くなればなるほど、スポーツのトップに上り詰めていく可能性は高くなるでしょう」「正しいレベルで十分に戦える才能を持った女性が必要です。性別のチェックボックスにチェックを入れるためのだけに、コース上のパフォーマンスに妥協するチームはありませんからね」
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