スージー・ヴォルフは、時間はかかるかもしれないが、女性F1ドライバーがグリッドに並ぶことは可能だと考えている。女性ドライバーがF1に参戦したのは20年も前のこと。しかし、ウィリアムズの開発ドライバーを務めるスージー・ヴォルフは、その状況が変わるかどうかではなく、時期の問題だと考えており、バーニー・エクレストンも女性F1ドライバーの実現を推進していると述べた。
スージー・ヴォルフは「多くの人々がそれが実現ほしいと思っているのはわかっています」とコメント。「バーニー・エクレストンも、いつかそれが実現するように推進しているひとりで、将来必ず実現すると思っていますスージー・ヴォルフは、F1における女性ドライバー不足は、鶏と卵の因果性のジレンマに似ていると考えている。「F1を目指す女性が少なく、男性ドライバーの方が多いことが、女性のF1参戦を余計に難しくしています」「でも、ここに到達して留まるのはどのドライバーにとっても難しいことです。F1は、とても、とても競争の激しい世界ですからね。状況や経済環境によって、ドライバーラインアップがいか早く変わってしまうかご存じですよね」「だから、誰にとってもとても厳しいと思いまう。F1で成功した女性がいないという事実によって、多くの人がそれが可能かどうか心配していると思います。私は、それは可能だと考えていますが、実現するには時間がかかると思います」スージ・ヴォルフは、昨年4月に開発ドライバーとしてウィリアムズに加入。同年10月に最新F1マシンで初走行を実施し、今月は新車FW35のシェイクダウンを最初に担当した。スージー・ヴォルフは、自分は他のドライバーと「全く同じ」扱いを受けていると語る。「もちろん、仲間になって、チームメンバーの敬意を勝ち取らなくてはなりませんでした。どのドライバーもそうする義務があります。でも、まったくなんの問題もなかったですよ」しかし、スージー・ヴォルフは、自分がF1マシンでレースをするチャンスについては現実的に考えている。「マシンに乗る時間が増え、快適に感じるようになってきました。非現実的な夢ではなくなりました」とスージー・ヴォルフはコメント。「去年の10月のテストでは、テストがどうなるか、自分にその能力があるかとても不安でした。でも、テストは順調でしたし、身体的にも問題なかったですし、マシンの操縦能力も問題はありませんでした」「非現実的ではないと思いますが、F1がどれほど競争が激しいものか、どれくらい多くのドライバーがグリッドに並ぶチャンスのために戦っているかはよくわかっています。なので、私は大胆な発言をしたり、『そうですね、来年のグリッドに並びたいです』と言うとうな夢を見たりはしません」「どのようなことでも、物事には流れがある。私は正しい方向に進んでますし、一歩ずつ進んでます。チームのスタッフに自分の能力を証明しています。昨年のテストで初めてマシンに乗ることができたのも、それがひとつの理由だったはずです。自分の能力を超えているわけではないのがわかると思います」「でも、どうなるか見守りたいです。一歩ずつ進んでいます。“次にやることリスト”はスーパーライセンスですね」昨年、モニシャ・カルテンボーンが、ザウバーでF1初の女性チーム代表に就任。スージー・ヴォルフは、F1の管理職に女性が増えることは、ポジティブな進展だと考えている。「ウィリアムズは、管理職に素晴らしい女性が何人かいるのでとてもラッキーだと思います。例えば、クレア(・ウィリアムズ)がいるし、取締役にもうひとりCFOのルイーズ・エヴァンズという女性がいます。ウィリアムズは、男性優位のスポーツと見られているF1のなかで多様性が拡大しているという一例だと思います」「それに、クレアは仕事が優秀だからそのポストに就いている。フランクの娘だからではありません。苗字のおかげで仕事がもらってチームを運営できるわけではありません。彼女はとても優秀です。彼女はチームの将来だと思います。多くの人々にとってお手本だし、お手本であるべきだと思います」