2019年のSUPER GT開幕戦の決勝レースが行われ、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が2位、#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)が3位となり、2台のNISSAN GT-Rが表彰台を獲得した。前日の予選では、#23 GT-Rがクインタレッリの見事なアタックでポールポジションを獲得。#12 GT-Rも佐々木大樹の走りで2番グリッドを獲得するなど、今シーズンのマシンのスピードを披露した。
決勝日はお昼前から雨が降り出し、コースはウェットコンディションに。路面状況が悪化したことから、決勝レースはセーフティカー(SC)ランでスタートすることになった。3周のSC先導走行の後、4周目に実質的なスタートが切られ、ポールシッターの#23 GT-Rはスタートドライバーのクインタレッリが後続との差を広げにかかった。2番手スタートの#12 GT-Rは佐々木がヘアピンコーナーで#1 NSX-GTに逆転を許すが、離されることなく食らいついていった。その直後、GT300クラスで多重クラッシュが発生し、セーフティカーが導入。10周目を終えたところでリスタートしたが、その直後に#23 GT-Rは#1 NSX-GTに2コーナーでかわされ、さらに#12 GT-Rと#17 NSX-GTにも迫られてしまいた。バックストレートでは3台が横並びになってヘアピンコーナーへと入っていき、ここで#17 NSX-GTが先行。#23 GT-Rは3位、#12-GT-Rは4位となった。13周目、再びGT300クラスで多重クラッシュが発生し、今度は赤旗が掲示されレースが中断となる。45分の中断の後、午後3時45分にSC先導でレースは再開。この時点で周回数は15周を数えており、20周目にSCが隊列を離れバトルが再開した。#23 GT-Rは、#12 GT-Rをとらえて4位に上がっていた#8 NSX-GTと接近戦になり、ヘアピンコーナーで4位に後退したが、その後トップを走行していた#1 NSX-GTが追突されコースオフ。さらに同じタイミングで、GT300クラスで3度目のクラッシュが発生し、このレースで4度目のSCランとなる。その後、32周目を走行中に、この日2度目の赤旗が掲示されレースは中断。天候不良により、この赤旗中断をもってレース終了となった。その後、#1 NSX-GTに対する接触行為で1台がペナルティを受け、#23 GT-Rは2位、#12 GT-Rは3位で表彰台を獲得。開幕戦で2台のGT-Rが表彰台に上がる活躍を見せた。高星がスタートドライバーを務めた#24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー)は、マコヴィッキの#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)とバトル。22周目にマコヴィッキが高星をかわし、6位に浮上すると、#1 NSX-GTの後退で5位へ。最終的には表彰台まであと一つの4位となった。#24 GT-Rも5位で続き、荒れたレースながらNISSAN GT-Rは4台すべてが入賞し、ポイントを獲得した。ロニー・クインタレッリ(#23 MOTUL AUTECH GT-R /決勝2位)「少し硬めのタイヤでスタートしたのですが、雨が強くなってきてしまい、序盤はパフォーマンスを発揮できませんでした。それでNSX勢に抜かれてしまったのですが、タイヤが温まってからはペースも上がって、追い上げていけると思ったので、途中で終了となってしまったのは少し残念です。ただ、コンディションを考えると仕方なかったと思います。次の富士は得意にしているので、優勝を目指して頑張ります」松田次生(#23 MOTUL AUTECH GT-R /決勝2位)「決勝前のウォームアップ走行で、ロニーがスタートしたよりも硬めのタイヤを履いてテストしました。コンディションと合わずに全くグリップしなかったので、短い時間の中で、スタートに向けていい判断材料を作れたと思います。今回はレースでの獲得ポイントは半分になってしまいましたが、それだけにポールポジションの1ポイントはチャンピオン争いに向けて大きく影響してくると思います。次戦の富士も頑張ります」【GT300クラス】リアライズ日産自動車大学校GT-Rが5位入賞今シーズンからの参戦となる#56リアライズ日産自動車大学校GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ)。予選8位から平峰がスタートすると、多くのGT300車両がアクシデントに見舞われる中で着実に走行し、順位を上げていった。赤旗中断後の23周目、この時点で4位を走行していた#56 GT-Rだが、インを付こうとした車両を避けようとしてグラベルへ。5位でフィニッシュした。
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