2017年のSUPER GT第2戦が富士スピードウェイで開催。5月3日に行われた公式予選で、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は予選2位となった。恒例となったゴールデンウィークの富士大会。予選日から多くのSUPER GTファンが富士スピードウェイに詰めかけた。このラウンドを2年連続で制しているNISMOは、相性の良い富士で開幕戦の挽回を狙う。
公式練習は好調な出だしで、2クラスの混走で行われたセッション前半で総合4番手に、GT500クラスの占有走行では松田がタイムアタックしてベストタイムを更新し、最終的に7番手のタイムとなった。日向にいると汗ばむほどの陽気のなか、GT500の公式予選Q1は定刻の午後3時にスタートした。Q1担当の松田はセッションが7分ほど経過したところでコースイン。その周のダンロップコーナーでコースアウトし一瞬ひやりとする場面もあったが、問題なくコースへ復帰し、そのままタイムアタックへと向かっていった。計測2周目に1分39秒、3周目に1分34秒とタイヤを温めながらタイムを上げていくと、4周目に1分31秒593を記録して7番手に浮上。その後1台が松田のタイムを上回ったが、松田はさらにタイムを縮め、フリー走行時の自己ベストタイムを約1秒削る1分28秒651をマークし、8番手でQ2進出を決定した。Q1スタート時に比べて、Q2セッションはいくらか冷たい風が吹く中で午後3時45分にスタートした。Q2担当のクインタレッリは、残り時間が9分を切ったところでコースイン。他のマシンと間隔をあけてタイムアタックに挑んだ。Q1の松田と同様にウォームアップを重ね、計測4周目に1分30秒121をマークして3番手につけると、連続のアタックで1分28秒168までタイムを縮め、トップと約0.3秒差の2番手にポジションアップ。その後、ラストアタックで自己ベストタイムを更新するマシンもいたが、クインタレッリのタイムは破られず、フロントローポジションを獲得した。松田次生 (#23 ドライバー)「岡山での開幕戦後、皆で自分たちに何が足りないのか、ここからどうしたらいいのかをたくさん話し合い、チームも一生懸命いいクルマを用意してくれました。Q1で走ってみたら、クルマとタイヤのフィーリングがすごく良かったです。その感触や気を付けたい部分をロニーにも伝えましたが、それを活かしてさすがのタイムを出してくれました。明日のレースは長いですし、周りの状況、他のチームのタイヤの持ち具合なども分かりませんが、とにかく行けるところまでいきたいです。チーム一丸で頑張ります」ロニー・クインタレッリ (#23 ドライバー)「フリー走行の時点では路面状況も望んでいるようなものではなかったし、セットアップでも少しまだ足りないところがありましたが、それを予選までに直すことができました。予選になって、僕たちの選んだタイヤに合う路面になり、次生がすごくいいタイムを出してくれたし、自分のアタックの時もいいアドバイスをくれたおかげで、予想していたものを超えるタイムが出せました。開幕戦の予選結果から、1か月でフロントローポジションを獲れるなんて、素晴らしい進歩です。チームもすごく喜んでいるし、モチベーションも上がっています。明日もポジティブに、いいレースをしたいと思います。頑張ります!」鈴木豊 (ニスモ監督)「クルマの持っているポテンシャル以上の力を、2人のドライバーが気迫で引き出してくれました。この富士ラウンドは、去年も40㎏のウェイトを積んで勝っていますし、ドライバーもタイヤもここでのレースには力を持っているはずなので、それを信じていましたが、それ以上の結果をドライバーが出してくれました。正直、レースではまた違った厳しさが出てくると思いますが、自分たちの持っている力を出し切れば結果はついてくると思っています。頑張って、応援してくれる皆さんにいいレースをお見せしたいと思います」[GT300クラス] B-MAX NDDP GT-Rは予選11位#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)が、予選16位から7位ゴールと粘りの走りを見せた開幕戦から約一か月のインターバルを置いた富士は、朝から好天に恵まれて富士山も優雅な姿を現した。今回のレースを前にBoP(性能調整)が変更され、FIA GT3車両はNissan GT-R以外の車両が性能アップとなった。春の富士における合同テストでは#3 GT-Rがトップタイムをマークするなど好調だったが、この性能調整は大きな影響を及ぼすことになった。しかし朝9時から行われた公式練習では、#3 GT-Rはトップと0.2秒差の5位につけた。空全体に雲が張り出した午後2時40分。気温18℃、路面温度30℃というコンディションで公式予選Q1がスタートした。高星がステアリングを握り3周かけてタイヤを暖めていくと、チェッカー3分前にアタックをかけて1分36秒549で8番手につけた。その後高星のタイムを上回る車両があり、高星のタイムは9位となりチェッカー。これで14台が進出できるQ2へ駒を進めることができた。午後3時25分からのQ2では星野がコースへ。星野も3周をかけタイヤを暖めアタックを開始した。1分37秒090で8位につけたが、最終的に11位で決勝レースのグリッドが確定することとなった。星野一樹 (#3 ドライバー)「アタックは1周しかチャンスがなかったのですが、それをうまくまとめあげることができませんでした。もう少し上の順位にいけたはずですが、さすがにポールシッターのタイム(1分35秒824)は見えなかったです。テストでもずっとロングランをしてきましたし、レースになるとGT-Rは強いです。去年は5位スタートから優勝していますから、とにかく前の車両を追い抜いて上位を目指します」高星明誠 (#3 ドライバー)「とにかく失敗をしないように、Q1突破を目標に走りました。決勝のことを考えて硬いタイヤを履いていたので、他のクルマに前に出られてしまいました。明日はもう追い上げるしかないです。表彰台に上がれたらいいのですが、ひとつでも多くポイントを取れるよう走ります」長谷見昌弘 NDDP RACING 監督)「開幕戦が終わってすぐは次の富士では優勝だと思ったのですが、BoPが他のFIA GT3車両に有利に働いたので、予想どおりの結果かなというところです。GT-Rは燃費的につらいですが、明日は失敗もミスもなくやって、5〜6番手あたりまでは追い上げられるようなレースをしたい。とにかくポイントを取ることが大事だと思いますので、粘り強く頑張っていきます」Super GT 2017 Rd.2(Fuji) Qualify Day Digest


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