2021年 SUPER GT第5戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが9月12日(日)、スポーツランドSUGOで行われた。GT500クラスは、予選3位からスタートしたNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)が2016年以来の勝利を手にした。GT300クラスは、今季3回目のポールポジションからスタートしたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が3年ぶりの優勝となった。
前日の予選はほぼ空一面が雲に覆われて気温も24度だったが、決勝日は朝から青空が広がったスポーツランドSUGO。決勝レース前には気温も28度、路面温度は41度まで上昇して、同じドライ路面でも予選とは異なったコンディションとなった。予定通りに午前1時30分にフォーメーションラップがスタート。所定の2周で隊列が整わず1周が追加されたことで、レース周回数は1周減算の83周となった。ポールポジションのNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)がスタート直後からハイペースで逃げる。これに予選2位のNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹)が続くが、徐々に8号車から離されてしまう。それどころか、スタートからしばらくはペースが悪かった予選3位のNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)とNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)に迫られ、GT300の集団に追い着いた7周目からこの3台がサイド・バイ・サイドの2番手争いを繰り広げた。この中でペースの上がらない16号車は、12号車と17号車に相次いでかわされて、徐々に後退してしまう。また、予選12位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、予選終了後にエンジントラブルが発覚。決勝を新たなエンジンで走ることになったため、規定により決勝スタート後に5秒のピットストップペナルティが課せられてGT500の最後尾に下がった。この2番手争いを尻目に、トップの8号車はハイペースを維持して11周過ぎには約10秒、15周過ぎには20秒近いリードを築いていた。3台の2番手争いから抜け出した12号車の松下は、先行する8号車との差を詰め出す。その差が約10秒になった、31周目には8号車がピットイン。これでトップになった12号車もその3周後にピットに向かった。そして36周目にGT500各車がピットインを終えると、再び8号車がトップに返り咲く。その後ろ5〜7秒差で12号車の平峰が追走。さらに2、3秒差で3番手の17号車だ。4番手にはルーティンのピットが可能となる27周目にいち早くピットインをこなしたNo.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)の山本がつける。1号車は予選10位からサクセスウェイト80kgを背負っての躍進だ。好バトルが随所で展開され順当に進んできたレース中盤、ここから波乱の展開が連続する。まずは37周目ピットロード、3番手を争う位置に上がっていたNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)がマシントラブルでリタイア。さらに46周目、トップの8号車にドライブスルーペナルティの裁定が下る。ピットでタイヤ交換の際に換えたタイヤを、きちんと地面に置かなかったことが違反となったのだ。その翌周だった。No.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)が最終コーナー出口のイン側でストップ。フロント下部から火の手が上がったことで、すぐさまセーフティカーが導入された。この処理の間、ピットロードがオープンになったところで8号車はペナルティのドライブスルーを行うが、なんとこの際にピット出口の赤信号に気づかずコースに戻ってしまう。これで再度ペナルティとなって、8号車は完全に上位入賞の機会を失った。53周からレースが再開すると、トップは12号車。これを17号車と1号車が追うはずが、NSX-GT同士のバトルが激化してしまう。この間に差を開こうと12号車がスパートした63周目。ストレートでNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がスローダウン。ストレートエンドのイン側にマシンがストップしてしまい、この回収のためにFCYとなる。FCYのため12号車のマージンは削られることがなく、65周目からレースが再開。するとトップの12号車、平峰は徐々に2番手との差を開いていく。一方、1号車は17号車のペースダウンした一瞬を逃さず、パスして2番手に浮上した。その後、トップの12号車は2番手の1号車との差を広げて、危なげなくゴール。これでNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治)は2016年8月の第5戦富士以来の優勝となった。嬉し涙でスタンドのファンに感謝を叫ぶ平峰と松下にとっては、嬉しいGT500初勝利だった。2位はNo.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)で、15ポイントを加算してドライバーランキング1(2)位をキープ。3位のNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)は、これでランキング3位に浮上した。4位には予選14位からしぶとくポジションを上げたNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)が入った。GT500No.12 カルソニック IMPUL GT-R平峰一貴「僕のスティント(レース後半)はピットアウトして、最初タイヤを温めるのに苦戦したのですが、その1周で17号車がすぐ後ろに来ていたので「これは絶対おさえないとアカン」と思いました。ここで抜かれてしまってはIMPULの名を汚すことになると思い、一生懸命攻めにいった結果、なんとかおさえきることができました。その後のペースもトラフィックがあったりで、追いつかれたりもしたのですが、最終的にはギャップを作って終えられたことは良かったと思います。ここまで、いつになったら自分がGT500で優勝できるのかと思っていました。GT300クラス時代からいろんなチームの皆さんにもお世話になり、こうやってGT500に乗って優勝できたのは、ここまで支えてもらった皆さんのおかげです。今ここで全部語ることはできないですが、ここ1週間以内で皆さんにたくさんお礼を伝えていきたいです。今回優勝できたことで、今までモヤモヤしていたことがパーンと晴れた感じです。(優勝で)悪い流れを断ち切ってチームと粘って手にした結果ですし、僕らがここまでやってきた強さを、これからも発揮していきたいです。これからチーム、そしてスポンサーの皆さんにいい結果を届けるよう、僕らふたりもチーム一丸となって全力で戦っていきます。ガンガンいきますから、見ていてください!」松下信治「今までレースペースで苦戦する中、ブリヂストンさんがすごくいいタイヤを持ってきてくれました。「これが正しいと思う」「いや、これだな」という感じで、(走るごとに)セットアップも毎回違って...
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