スーパーフォーミュラ第5戦 岡山のレース1予選が行われ、中嶋一貴が今季初ポールポジションを獲得した。気温27℃、路面温度35℃というコンディションの下に始まった予選。今回もセッション開始の5分以上前から、多くのマシンがピットロードに行列を作る。ほとんどは最初からニュータイヤを装着。
それに対して、マシンバランスの確認を行うために、比較的新しめのユーズドタイヤを装着していたのが、アンドレ・ロッテラーと中嶋大祐、ナレイン・カーティケヤン。ロッテラーと大祐は、まずクルマの状態を確認してピットイン。そこから微調整をして、ニュータイヤでのコースインする予定だった。その他、ニュータイヤのドライバーたちは、タイヤを温めると国本を先頭に最初のアタックに入った。ここでまず1分14秒639というトップタイムをマークしたのが、中嶋一貴。塚越が1分14秒845、バンドーンが1分14秒859、伊沢拓也が1分15秒173を刻む。ところが、セッション開始から約5分。パイパーコーナーの立ち上がりでイエローフラッグが提示される。これは小林可夢偉がアウト側の縁石に乗って、イン側に巻き込むようにスピン、ストップしたため。「フリー走行の感じから、イケそうだと思って踏んで行ったんですけど…」という小林可夢偉のマシンは、スピン&ストップ後もエンジンこそ掛かっていたものの、なかなかリバースギヤに入れることができず、セッションは13分49秒を残したところで、赤旗中断となった。小林可夢偉のマシンの回収が終わり、セッションが再開されたのは11時15分。この時も、再開前から、石浦、大祐、ロッテラー、デ・オリベイラ、国本、野尻、一貴らがピットロードに行列。チームによって、セッション残り時間に対する情報が錯綜した影響もあり、ニュータイヤを履いたドライバーとユーズドタイヤを履いたドライバーが混在する形で、コースへと入って行った。またニュータイヤを装着したドライバーの中にも、そのままアタックに行ったドライバーと、アウトラップだけでピットに戻ったドライバーがおり、終盤までトップ争いは混沌とする。アタックに行ったドライバーの中では、まずロッテラーが1分14秒844をマークして、その時点での3番手に浮上。続いて、デ・オリベイラが1分14秒755でロッテラーのタイムを上回る。だが、オリベイラは、ここで初日使用する予定を立てていたニュータイヤを使い切ったこともあり、ピットに戻ると残り5分間は走行しなかった。また、ロッテラーは、一旦ピットに戻ると、赤旗前にウォームアップだけを行ったタイヤに交換して、終盤再度コースイン。しかし、コース後半でトラフィックが発生している周にアタックしていたため、仕切り直しを余儀なくされた。その結果、フルアタックが1周遅れる。すでにタイヤの初期グリップは低下しており、タイムを伸ばすことはできなかった。これに対して、赤旗後、ニュータイヤでコースインしたものの、すぐにピットに戻ったドライバーたちや、まだ2セット目を投入していなかったドライバーたちは、残り時間が7分を切ったあたりから、コースイン。塚越、ジェームス・ロシター、バンドーンが動き出したのをきっかけに、ほぼ全車がコースに入る。ここで、それまでのトップタイムを書き換えたのが、塚越。続いて一貴が1分14秒038でトップに立つ。ここからロシター、バンドーン、国本といったドライバーが14秒台前半のタイムを叩き出したが、いずれも一貴のタイムには届かなかった。また、終盤、他のドライバーよりも少し早目にニュータイヤを投入したポイントリーダーのNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は、タイヤの状態が最も良かったアタックラップのパイパーコーナーでミス。一旦スローダウンして、仕切り直しのアタックを行ったが、翌周はタイムを伸ばすことができなかった。その結果、中嶋一貴は今季初のポールッポジションを獲得。国本がコンマ1秒余りの差で2番手、国本と1000分の7秒差でバンドーン。以下、野尻、塚越、最後にタイムを伸ばしてきたNo.7 ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)、ロシター、「マシンバランスがアンダーステアだった」という石浦と続いた。予選前のフリー走行で上位に付けていたデ・オリベイラは11番手、関口は13番手、ロッテラーは17番手という結果に終わっている。この予選結果を受けてのレース1は、午後3時半にスタートする。順位No.ドライバーチームTime137中嶋一貴VANTELIN TEAM TOM’S1分14秒03822国本雄資P.MU/CERUMO・INGING1分14秒150341ストフェル・バンドーンDOCOMO TEAM DANDELION RACING1分14秒157440野尻智紀DOCOMO TEAM DANDELION RACING1分14秒325510塚越広大REAL RACING1分14秒34967ナレイン・カーティケヤンSUNOCO Team LeMans1分14秒46473ジェームス・ロシターKONDO RACING1分14秒48481石浦宏明P.MU/CERUMO・INGING1分14秒500964中嶋大祐NAKAJIMA RACING1分14秒5481034小暮卓史DRAGO CORSE1分14秒6721119JP・デ・オリベイラITOCHU ENEX TEAM IMPUL1分14秒675124ウィリアム・ブラーKONDO RACING1分14秒7151320関口雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL1分14秒7211416山本尚貴TEAM 無限1分14秒7281565ベルトラン・バゲットNAKAJIMA RACING1分14秒7711618中山雄一KCMG1分14秒8301736アンドレ・ロッテラーVANTELIN TEAM TOM’S1分14秒8441811伊沢拓也REAL RACING1分15秒033198小林可夢偉SUNOCO Team LeMans1分24秒127中嶋一貴「途中で赤旗が出たりして、残り時間もあまりわからないような状況で、非常に難しい予選だったんですが、クルマは持ち込みからわりと悪くはなくて、朝のセッションで試したことの中には、良かったこと、悪かったことがあったんですが、それを整理して予選に挑みました。最初のアタックも赤旗が出ましたが、その前にアタックできて、もう一回(アタック)して、トータル2回アタックができたのは、流れ的にも良かったのかなと思います。ただ、なんで速いのかはよくわかんないですけど(苦笑)、結果は良かったですね。今年は予選でなかなか前に行けず、Q2で落ちることも多々あったので、それに比べると非常にいい結果だと思います。今回のレースは、予選、スタートが非常に大事だということは明らかなので、それに向けていい位置で予選を終えることができて良かったです」国本雄資「非常に残念です。朝、最後にニュータイヤに近いスクラブタイヤで(走り、)すごくバランスも良かったので、予選は(ポールポジションを...
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