9月11日(日)、岡山県美作市にある岡山国際サーキットで2016年 全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦 レース2の公式予選と決勝レースが開催された。気温33度、路面温度44度という暑さの中、午後3時にフォーメーションラップが開始され、レース2(51周)のスタートが切られた。
2番手の石浦宏明がポジションをキープする一方、2列目3番手グリッドのロシターがスタートでミスしポジションダウン。好スタートを切ったJ.P.デ・オリベイラが3位へと浮上した。1周目を終えたところで、5位の国本雄資を先頭に、中嶋一貴、関口らがピットイン。国本雄資、中嶋一貴はタイヤを交換して作戦通りコースへ復帰したが、関口はピット作業で痛恨のタイムロス。翌周にはアンドレ・ロッテラーもピットへ。先にピットインしたグループはハイペースで上位との差を詰めていった。その後、上位勢も次々にピットへ向かい、14周目には3位走行中のJ.P.デ・オリベイラもピットインすると、アンドレ・ロッテラーの後でコース復帰。トップの野尻智紀とそれを追う石浦宏明だけがピットを引っ張り、30秒ほどの差で2位の国本雄資、3位中嶋一貴、4位アンドレ・ロッテラーと続く形に。21周目に野尻智紀がピットインし、石浦宏明は首位浮上。前の空いた石浦宏明は、唯一ピットインしないまま首位で逃げることに。しかし、30周目にカーティケヤンがスピンを喫し、セーフティカーが導入。このタイミングでピットに向かった石浦宏明はタイヤを交換し4位でコースに復帰した。35周目にレースが再開されると、石浦宏明のピットインで首位に立った国本雄資が再スタートを決めポジションをキープ。その後方では、コース復帰時に石浦宏明の前に出た野尻智紀が、セーフティカーラン中の追い越しでペナルティを受けたため、トップの国本雄資に2位中嶋一貴、3位石浦宏明、4位アンドレ・ロッテラー、5位J.P.デ・オリベイラと続き、トヨタ勢がトップ5を占めての終盤戦となった。1周目のピットインで交換したタイヤで走り続ける国本雄資、中嶋一貴に対し、タイヤを交換したばかりの石浦宏明が、怒濤の追い上げを開始。周回毎にファステストタイムを更新していき、残り6周ほどで中嶋一貴とテール・トゥ・ノーズに。ヘアピン進入などで再三攻めるが、中嶋一貴のガードも堅く、ファイナルラップには、残していたオーバーテイクシステムを使っての逃げを打った中嶋一貴を攻略ならず。激しい2位争いを背後に、国本雄資は1秒以上の差で逃げ切り、トップチェッカー。シリーズに含まれないJAFグランプリでの勝利経験を持つ国本雄資だが、シリーズ戦ではトップフォーミュラ参戦6年目にして、嬉しい初優勝。翌日に26歳の誕生日を迎える国本雄資が一日早い誕生日プレゼントを自身にもたらした。中嶋一貴が2位、石浦宏明が3位で、トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)出身の日本人勢が表彰台を独占。アンドレ・ロッテラー、J.P.デ・オリベイラが4位、5位と続き、トヨタエンジンはトップ5独占という結果となった。今季、ここまでの5大会6レースで、全て異なる6名の勝者と混戦のスーパーフォーミュラ。今大会のレース1で2位、レース2で勝利を挙げた国本雄資がやや抜け出しランキング首位となったが、チームメイトの石浦宏明が4.5ポイント差の2位で続いているほか、ランキング7位の中嶋一貴まで8.5ポイントとまだ差は小さく、残り2大会3レース、まだまだタイトル争いは予断を許さない状況が続く。


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