2020年のスーパーフォーミュラ 第3戦が10月18日(日)の宮城県スポーツランド菅生で行われ、ディフェンディング・チャンピオンのニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)が今季初優勝を果たし。レース前半はリードしていたものの、セーフティーカー明けにキャシディのオーバーテイクを許した平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が2位。スタートダッシュを決めて、予選から大きく挽回した山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3位に入り、今季初表彰台を獲得している。
朝は陽射しがさんさんと降り注いでいたスポーツランド菅生だが、スーパーフォーミュラの決勝が近づくにつれ、空は雲に覆われた。午後1時55分からはスタート進行に入り、8分間のウォームアップ走行が行われたが、ここで関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)のコースアウトがあり、赤旗が提示。その分、フォーメーションラップのスタートは当初から11分間遅れとなり、午後2時51分に気温18℃、路面温度22℃というコンディションのもと、19台のマシンが隊列走行に入った。1周の隊列走行を終え、後方でグリーンフラッグが振られると、シグナルオールレッドからブラックアウト。ここでいい蹴り出しを見せたのは、予選2番手の平川。PPのセルジオ・セッテ・カマラ(Buzz Racing with B-Max)はスーパーフォーミュラ初のスタートだったこともあり、若干ホイールスピンしてしまう。そのため、1コーナーでは、早くも平川がトップを奪った。その後方では、予選3番手のサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)がミスして、失速。インからキャシディ、アウトから野尻智紀(TEAM MUGEN)がこれをかわしていく。遅れてしまったフェネストラズにはさらに不運が。予選6番手からスタートし、イン側のラインを取った中嶋一貴(VANTELN TEAM TOM’S)が1コーナーへのアプローチでブレーキロック。そのまま、フェネストラズの右リヤに激突した。フェネストラズはそのまま1コーナーアウト側のグラベルに出て、そこからコースに戻る。対する一貴も縁石を超え、エスケープへとコースオフして戻る形となった。この煽りを受けたのが、予選8番手スタートだった笹原右京(TEAM MUGEN)。笹原は一貴の後ろに詰まってしまい、大きくポジションを落としている。これとは対照的にイン側のラインを選択し、大きくポジションを上げたのが予選10番手だった山本。1コーナーまでに5番手に浮上した山本は、オープニングラップのバックストレートでオーバーテイクシステムを稼働させると、馬の背コーナーで野尻の前に出ることに成功する。これで平川、セッテ・カマラ、キャシディ、山本、野尻というオーダーに。さらに、山本と同じくスタートでポジションを上げた関口、山下健太(KONDO RACING)、一貴と続いていた。一貴に接触されたフェネストラズは右リヤにダメージを負いピットイン。エンジンのオイルライン破損のため、ここでリタイヤとなっている。一方の一貴もフロントウィングにダメージを負い、4周を終えたところでピットイン。その後、接触によるドライブスルーペナルティーも科せられることとなり、大きく遅れている。トップに立った平川は、次第にセッテ・カマラを引き離していく。2番手のセッテ・カマラは後方に迫るキャシディと山本に対し、防戦一方。その接近戦の中で、まずオーバーテイクシステムを使ってポジションを上げてきたのが山本だった。山本は3周目の最終コーナーからオーバーテイクシステムを稼働させると、4周目の1コーナーでキャシディをパス。前を行くセッテ・カマラに迫る。だが、セッテ・カマラも簡単にはポジションを明け渡さず争いは膠着状態に入る。一方、その後方のポイント圏内争いでは、予選18番手スタートの小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)が大立ち回り。スタートからオープニングラップで11番手まで上がってきた可夢偉は、3周目の1コーナーでチームメイトの国本雄資(carrozzeria Team KCMG)、5周目の1コーナーでは石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)、7周目の1コーナーでは山下をかわして、7番手までポジションアップを果たす。そして、その可夢偉がレース戦略でも真っ先に動く。規定の10周を終えたところで可夢偉はピットイン。タイヤ交換を終えるとコースに戻った。また予選でのクラッシュによって最後尾からスタートした大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)もここでピットへ。これを見て、11周を終えたところで福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、12周を終えたところで塚越広大(ThreeBond Drago CORSE)と坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)もピットに入る。今回は、路面温度の低さからタイヤがなかなか温まらなかったが、作業の早さも相まって、ピットイン組の中でトップに立ったのは塚越。これに福住、可夢偉、大湯、坪井と続く形に。スタートから15周目に入ると、これらのピットイン組が平川の前にトラフィックとして現れることになる。ここで平川はタイムを失うことになるが、2番手を走っていたセッテ・カマラにも異変が発生。タイヤの状況が厳しかったのか、タイムが一気に1分08秒台後半に落ちた。その隙を見逃さず、18周目の1コーナーでは山本がオーバーテイクシステムを使いながら、セッテ・カマラをパス。前半、2台の後ろで様子を見ていたキャシディも、同じ周の馬の背でセッテ・カマラの前に出た。対するセッテ・カマラは、18周を終えたところでたまらずピットイン。タイヤ交換を行うが、右リヤタイヤの交換に手間取り、17秒という作業時間を要してしまう。さらに、ピットアウト直後の4コーナー進入でブレーキロック。そのまま真っ直ぐコースアウトして、タイヤバリアにクラッシュした。このクラッシュを見て、19周を終えたところでは関口と笹原がピットイン。関口は右フロントタイヤの交換に若干手間取ったが、笹原の前でピットロードのファストレーンに戻る。まさに抜群のタイミングかと思われた。しかし、ちょうどこの時、セーフティーカーの導入が宣言され、ピット出口目前で関口の前にセーフティーカーが入る。コースに出ても、関口、笹原はセーフティーカーに前を抑えられる形となり、ポジションを大きく上げることはできなくなってしまった。一方、ここでもまだレーシングスピードで走ることができたトップ集団は、セーフティーカーに追いつく前、20周を終えたところでピットイン。平川、山本、キャシディ、野尻、国本、山下、石浦、牧野が一気にピットロードになだれ込んできた。そのため、ここでは大きな順位変動がなく、平川がトップを守ってコースに戻っている。セッテ・カマラのマシン回収が終わると、関口以下のマシンはセーフティーカーの前に出て、隊列の後ろに...
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