山本尚貴は、今週末のスーパーフォーミュラ最終戦で2年連続3度目のチャンピオン獲得に挑む。2週間前、鈴鹿サーキットでF1日本GPの金曜フリー走行でトロロッソ・ホンダのマシンを走らせてグランプリデビューを果たした山本尚貴。今週末は再び鈴鹿でスーパーフォーミュラ最終戦を迎える。
「チームを移籍して、非常にいい滑り出しだったと思います。中盤戦でノーポイントが続いてしまったのは、痛いことだったし、本来はそうしたくはありませんでしたが、最後まで(チャンピオン争いで)ポイントが接近しているのも、このスーパーフォーミュラの難しさや厳しさを表しているものだと思います。ただ、最終戦でチャンピオンシップをかけて臨める一戦になるので、まずこの場にいられることが良かったと今は思っています。ここから昨年同様に、しっかりと勝ってチャンピオンを決められるよう、強いレースを見せたいと思います」と山本尚貴はコメント。「(中盤戦のノーポイントに関しては)単純に自分の運転がうまくなかっただけです。チームを移籍した理由のひとつとして、無限と(エンジニアの)阿部さんとやってきたことによって見えなかった部分があって、チームを変えることによって新しい発見があるのかなと思ってチームを移籍したのですが、チームを移籍しても中盤戦の失速は変わらなかった。ということは、変わっていないのは自分なんだな、と。自分の運転の技術が少し低かったということがわかっただけでも収穫があったかなと思うので、チームを代わって良かったなと思います。来シーズンもこういうチャンスがあれば、中盤戦でちゃんと失速しないようなドライビングがしたいと思います」「(2シーズン連続のタイトル獲得に向けて)連覇というのはあまり考えていません。純粋にレースに勝つこと、(会見の場では)両隣に強いライバルがいますがこの二人だけじゃく、誰が勝ってもおかしくはない選手権だと思うので、その中でしっかりと勝って自分の強さを示したいと思います。その後にチャンピオンがついてくるので、この一戦にかけたいと思います」「(昨シーズンもタイトル争いをした)ニック選手はすばらしい実力の持ち主。また、彼の前を走るのが容易でないことは、メディアの皆さんも十分理解されていると思います。昨年は僕が前でゴールしましたが、ギリギリの戦いでした。一方、今年の開幕戦は戦略の問題もあったかもしれませんが、前に立ってからのニックにはすばらしいものがありました。ただ勝たないといけない相手だし、彼の前でしっかりとゴールしたいと思います。いずれにせよ、明日(土曜日)の走り出しである程度の序列が見えてくると思うので、明日のフリー走行がカギになるでしょうね。去年とは違うプレッシャーで戦うことになりますが、それにどう向き合うかがドライバーの実力だと思うし、それがドライバーに求められる仕事のひとつだとも思うので、それを乗り越え、どう戦っていけるかが楽しみでもあります。すばらしいライバルがいて自分の力を高めることができるし、そんなライバルが近くにいてくれることで自分が成長できるので、そんな彼らとしのぎを削り、最後にチャンピオンになれるよう自分のベストを尽くしたいと思います」