スーパーアグリを取得する新たなパートナーとして発表された「マグマ・グループ」という企業がF1ファンの関心の的となっている。マグマ・グループ(MAGMA GROUP)とは、フォードとマセラティの元取締役であるマーティン・リーチが率いるロンドンの自動車コンサルタント企業である。まずマグマ・グループを率いるマーティン・リーチとはいかなる人物なのか。マーティン・リーチは、マツダの製品開発部長を務めたのち、フォード・ヨーロッパの社長に就任。2003年と2004年にはジャガー・レーシング(現レッドブル)への支援とジョーダンF1...
その後フォードを離れ、フェラーリとマセラティの責任者を務めたのち、リーチはマグマ・グループを設立している。マグマ・グループとモータースポーツの関わりであるが、マグマ・グループは、メナード・エンジニアリング・リミテッドを買収している。そのメナード・エンジニアリングは、元々アロウズを運営し倒産したTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)を買収した企業であり、ウォーキングの自動車設計設備、リーフィールドの元アロウズのF1本社を保有。マグマ・グループによる買収後、メナード・エンジニアリングはUltraMotiveと社名を変更したが、メナード時代と同じスタッフを雇用している。2006年からF1にスーパーアグリF1チームは、リーフィールドの元アロウズのF1本社をリースし、活動拠点として使用している。また、スーパーアグリは、最初のマシンとなる「SA05」に2002年にアロウズが使用した「A23」のモノコックを流用しているほか、スタッフも旧アロウズに所属していた人間が多数を占めている。このパートナーシップにより、スーパーアグリは、アロウズからの系統をより強くした。マグマ・グループの資金と施設があれば、現在のカスタマーマシン問題をクリアし、独自マシンでの参戦も期待できるかもしれない。今後も鈴木亜久里が代表として留まるのか、スーパーアグリというチーム名が将来どうなるのかは、現段階では不明である。ただ、ホンダとの関係も含め、今後も動向に注目したい。
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