F1は、玩具大手マテルと提携し、人気カードゲーム「UNO」とのコラボレーションを発表した。F1はこの数年、レゴ、ディズニーなどエンタメ領域への展開を積極的に進めており、今回の「UNO Elite F1」もその一環となる。スターターパックには100枚以上のカードが同梱され、カラー違いやホイル仕様のスペシャルカードを含めると、コレクション総数は1,000種類超に達する。F1関連カードゲームとしては最大規模の内容だ。
“UNO Elite F1”の狙いと市場戦略F1はここ数年で商業領域を急拡大しており、特に若年層およびファミリー層へのアプローチを強めている。レゴの公式F1シリーズ、DisneyとのラスベガスGP連動プロジェクトに続くUNOコラボは、カジュアル層にもF1ブランドを浸透させる試みだ。UNOは世界195以上の国・地域で楽しまれており、F1が持つ“競争・ドラマ・戦略”といった要素はカードゲームとの相性が良い。カードのコレクション性も高く、F1のファングッズとしても成立する。F1とマテルの協業強化今回のリリースは2025年に入って2度目のF1×マテル協業となる。すでに「Hot Wheels」の公式F1モデルを共同展開しており、玩具カテゴリーでのブランド連携は着実に拡大している。UNO Elite F1セットはAmazonで予約受付が開始されており、12月中旬に出荷予定。一般販売は2026年から広く展開される見込みだ。関係者コメントが語る“F1ブランドの現在地”F1チーフ・コマーシャル・オフィサーのエミリー・プレイザーは、「UNOは世界中で愛されるゲーム。今回のリリースはF1とマテルの新たなエキサイティングなコラボレーションだ」と語り、F1が“新しい領域でファンに存在感を示すこと”を重視していると強調する。マテルのグローバル・ヘッド・オブ・ゲームズであるケイティ・ビューフォードも、「UNOとF1には情熱的なファン層があり、このパートナーシップは新たなファンを双方に引き込むもの」と述べ、UNOシリーズの中でも特別な拡張だと位置づけた。F1のブランド戦略は“日常への浸透”へここ数年のF1は「コアファンだけではない」商業戦略へシフトしている。映画、ドラマ、玩具、アパレル、体験型イベントまで、生活導線の多様なポイントでF1ブランドが露出することを目指している。UNOのように“誰もが知るゲーム”とのコラボはその象徴であり、F1がさらに一般層へ浸透するための新たな入り口として機能するだろう。