もう、“オレンジの2台”がグリッド先頭を走る光景に慣れつつある。オスカー・ピアストリとランド・ノリスがワン・ツーフィニッシュを飾った2025年F1スペインGPは、マクラーレンにとってバルセロナで25年ぶりの完全制覇だった。一方で、マックス・フェルスタッペンが10位というまさかの順位に終わったのは、グランプリでのリザルトとしては2017年以来最悪のものだった。
記録の観点からも興味深い一戦となった今大会。ピアストリは自身5勝目を挙げ、マクラーレンの歴史に名を刻む快挙を達成。さらにラッセルとフェルスタッペンの接触、フェラーリとアルピーヌの久々の表彰台、ルーキーたちの奮闘など、各所で注目すべきトピックがあった。その主な記録とデータを以下にまとめる。■ 今回のワン・ツー・フィニッシュはマクラーレンにとってF1で通算52回目。スペインGPでのワン・ツーは2000年(ミカ・ハッキネンとデビッド・クルサード)以来25年ぶり。■ オスカー・ピアストリにとっては今季5勝目。■ ピアストリは8戦連続表彰台を達成したマクラーレン史上3人目のドライバー。これまでに達成したのはアイルトン・セナ(1988年)とルイス・ハミルトン(2007年)。■ バルセロナでのスペインGPは過去35回のうち32回がフロントロウスタートのドライバーによって勝利されている。■ ランド・ノリスはスペインGPで2年連続の2位フィニッシュ。■ フェラーリのシャルル・ルクレールにとって、8回目の挑戦で初のスペインGP表彰台。■ フェラーリがバルセロナで表彰台を獲得したのは2017年以来。ピエール・ガスリーがバーレーン以来となる自己最高順位でアルピーヌにポイントをもたらした■ メルセデスのジョージ・ラッセルは、2年連続でスペインGPを4番手スタート&4位フィニッシュ。■ フェルスタッペンとラッセルは予選で全く同じタイムを記録し、決勝では終盤に2度接触。■ ニコ・ヒュルケンベルグの5位は、キック・ザウバーにとって2022年エミリア・ロマーニャGP(バルテリ・ボッタスの5位)以来の最高成績。■ ヒュルケンベルグにとっても、スペインGP12回目の出走で自己最高順位。■ ルイス・ハミルトン(フェラーリ)の6位は、2016年にニコ・ロズベルグと1周目に接触して以来のスペインGP最下位。■ ハミルトンは今季8回目の入賞で、表彰台なしで最多のポイントフィニッシュを記録中。■ レーシングブルズのルーキー、アイザック・ハジャーは7位でフィニッシュし、2戦連続で自己最高位を更新(前戦モナコでは8位)。■ アルピーヌのピエール・ガスリーは8位でフィニッシュし、スペインGPでは2019年にレッドブル時代に記録した8位以来のベストリザルト。■ アルピーヌにとって今季2回目のポイント獲得。母国レースとなったフェルナンド・アロンソは2025年シーズン初ポイントを獲得■ アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは9位でフィニッシュし、今季初のポイント獲得。■ レッドブルのフェルスタッペンはフィニッシュ時点で5位だったが、10秒ペナルティを受けて10位に降格。■ フェルスタッペンにとってはスペインGPでのワーストリザルトが2017年以来、またレースとしてのワーストは同年イタリアGP(10位)以来。■ キック・ザウバーのガブリエル・ボルトレトは12位フィニッシュでキャリアベスト。■ ウィリアムズのカルロス・サインツJr.は14位で、スペインGPで自身初のノーポイントに終わった(これまで10戦全てでポイント獲得)。■ メルセデスのキミ・アントネッリはリタイアで、これで3戦連続のノーポイント。■ メルセデスにとって、バルセロナでのリタイアは2016年にハミルトンとロズベルグがオープニングラップで接触して以来。■ ウィリアムズのアレックス・アルボンは今季初のリタイア(昨季は7回)。
全文を読む