F1ドライバーたちは、シンガポール市街地コースのトラックレイアウトの変更によってオーバーテイクが促進されないことを懸念し、2023年シンガポールGPのラップに4つ目のDRSゾーンを追加するようFIAに働きかけている。マリーナ・ベイ周辺の工事により、これまでターン16~19を構成していた特徴的な90度コーナーは、曲がりくねったバックストレートに置き換えられた。
このカーブにもかかわらず、ドライバーたちはターン16~17の低速シケインへのオーバイテイクをサポートする4つ目のDRSゾーンを期待していた。しかし、FIAは3つに固執している。Autosportによると、DRSゾーンの追加などの修正は事前にチームに提示されるが、十分なフィードバックが得られた場合にのみ採用されるという。アルファロメオのバルテリ・ボッタスによると、この問題は金曜日のドライバーズブリーフィングで取り上げられる予定だという。トラック変更についてボッタスは「良くはなるだろうけど、『簡単にオーバーテイクできるレースになるのか?』という点で、実際に違いが出るかどうか。僕はそうは思わない」とコメント。「オーバーテイクが難しいトラックになるだろう。ほとんどのドライバーは、新しいバックストレートに別のDRSゾーンができると予想していた。きっと議論になるだろうね」アルピーヌのエステバン・オコンは、サーキットのスキャンによって路面の凹凸やキンクの程度が誤って表現されていた可能性があるため、土壇場でのトライアルが行われる可能性があると示唆した。「現在、僕たちは別のDRSゾーンをトライすることと全員で取り組んでいる」とオコンはコメント。FIAはあの小さな左コーナーでの安全性を懸念している。僕個人も、そして他のドライバーたちも、それは問題にならないだろうと考えている」「我々は現時点で、少なくともFP1でそれを試し、感触を確認し、問題がなければ継続する可能性があると考えている。維持できない理由はない」「シミュレーターでは、左のキンクに大きなバンプがあった。それが設置されない原因である可能性がある。しかし、現実にはそれはないと思う」「壁があることと、高速であることによる、スキャニングの問題だと思う」「でも、本当に安全に走りたいのなら、T15キンクの後にDRSゾーンを置くしかない」「5速に入る予定なので、実際にはそのキンクの後にドラッグ効果が現れるので、その後に置くことができる」明らかな安全上の懸念があるため、FIAがFP1でDRSゾーンをテストするというドライバーのアイデアにゴーサインを出す可能性は非常に低い。