F1シンガポールGPが開催されるマリーナ・ベイ・サーキットは、都市の再開発によって2023年から一時的に大幅にトラックレイアウトが変更される。シンガポールでは、マリーナ・ベイ周辺のイベント会場として使用されていた“ザ・フロート@マリーナ・ベイ”が“NSスクエア”として再開発され、工事は2026年末まで行われる予定となっている。
それに伴い、4つのコーナーがサーキットから削除され、コーナー数は23から19に減少。ターン15から新しいターン 16まで397.9 m のロングストレートとなり、サーキットの全長は4.928 km に短縮される。レース プロモーターは、2020年のF1マシンに基づくシミュレーションでは、予選のベストラップタイムは1分27秒7になるとしている。2022年に新世代F1マシンが導入される前にF1シンガポールGPのレースが行われた最後の年となる2019年のポールタイムは、シャルル・ルクレールによる1分36秒217だった。すなわち新しいレイアウトは8.5秒速くなることになる。そのため、レース周回数は61から63に増加する。すべての変更はFIAの承認が必要であり、プロモーターは「変更が確定した時点でさらなる情報が公開される」としている。ただし、最初の建設工事が完了する2024年にはサーキットは従来のレイアウトに戻る予定となっている。F1は2008年からF1シンガポールGPを開催しており、初開催のイベントはF1史上初のナイト レースとして行われた。マリーナ・ベイ・サーキットは、2013年のイベントに先立ち、悪名高い「シンガポール スリング」がサーキットから取り除かれるなど、以前にもレイアウトの変更が行われている。新型コロナウイリスのパンデミックにより過去2回のイベントがキャンセルされたため、F1は今月初めに2019年以来初めてシンガポールに戻ってきた。雨によって2時間ルールが適用されたレースでは、セルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング)がシャルル・ルクレールに先んじて今シーズン2勝目を挙げた。