ザウバーF1チームは、他のチームが今年、明らかに「速い」レッドブルスタイルのプルロッド式フロントサスペンションに切り替えなかったことに驚いている。ザウバーF1チームは、レッドブルとマクラーレンが始めたトレンドに追従するため、フロントサスペンションにこれまでのプッシュロッド式から移行した。
ザウバーF1チームのテクニカルディレクターであるジェームス・キーは、この2チームがプルロッド式フロントを有効に活用していることから、デザイン的に進むべき道は明らかだと予想していた。しかし、そのように選択をしたチームはRBだけで、他のチームは2023年のレイアウトに固執した。もっと多くのチームが追随しかったことに驚いたかと質問されたキーは「実際、少し驚いた」と答えた。「少なくとももう1チームはプルロッドにして出てくると思っていたからね。だが、ある意味で積み重ねが必要だ。空力的に積み重ねなければならない。そのために苦労はしたが、間違いなく速いクルマだ」「マクラーレンでは早くからそう考えていたし、レッドブルも常にそうだった。ザウバーで行われた作業では、4月から6月にかけて風洞とCFDの結果を見ていて、その恩恵が十分に大きいことを明確に示していた。だから、他のマシンがそうしていないことに少し驚いている」キーは、まだ改善の余地はあるものの、先週のバーレーンテストで新しいサスペンションの初期走行が心強いものだったと説明した。「もう少し絞り出す必要があると感じていることがいくつかある。私は参加するのが少し遅れたが、基本的にはやるべきことはやっている」「このクルマで本当に優れている点は、私がザウバーに来たときに気づいたことだが、シミュレーターから出てきたもの、特定のメカニカルな面を調査する論理的なプロセスから出てきたものは、とてもうまく相関しているように見えることだ」「とてもピュアなクルマだ。期待通りの結果を出してくれる。ノイズも少ないし、とてもいい。フロントサスペンションは期待通りに機能している」サスペンションの変更にとどまらず、ザウバーの新型C44はテストでいくつかの有望なポテンシャルを示した。テストを振り返り、キーは「いくつかの条件をクリアできたと思う。まだやるべきことはあるし、あらゆる面でまだ見つけるべきパフォーマンスがある」と語った。「しかし、コーナー通過効率は確実に良くなっていると思う。コーナー通過時のバランスも良くなっているし、昨年にはなかったメカニカルなツールも手に入れた。ドライバーたちも、去年はできなかったようなことができるようになった」「今のところ、実際にまだすべてを探っているところだど、昨年のクルマよりは完成度が高いと思う」