ザウバーのチーム代表モニシャ・カルテンボーンが辞任。ホンダとのエンジン契約に影響を与えるかもしれない。21日(水)、ザウバーは、チーム代表を務めてきたモニシャ・カルテンボーンが、新オーナーとチーム運営方法についての見解の違いにより、チームを離脱することを発表。
情報筋によると、問題のひとつはドライバーのパスカル・ウェーレインとマーカス・エリクソンの待遇にあったとしている。新オーナーは、マーカス・エリクソンに優先権を与えることを望んだが、モニーシャ・カルテンボーンはそのような方針に反対。長い議論の後、両者は協調して進むことはできないと判断し、カルテンボーンはチーム離脱を決定したという。ザウバーは、2018年からホンダからF1パワーユニットの供給を受けることが決定しており、モニーシャ・カルテンボーンはホンダを支持し、日本人ドライバーの起用などを示唆していた。ザウバーの新オーナーは、現在のザウバーのパフォーマンスに“満足していない”ことを認めており、またフェラーリの1年落ちのエンジンからホンダへと変更することが前進にはならないかもしれないと考えているという。モニシャ・カルテンボーンは「現時点でマクラーレンではうまくいっていません。もちろん、それは良いことではありません」と Schweizerische Depeschenagentur コメント。「ですが、来年がどうなるかについていかなる結論も出すことはできません。全てが憶測ですし、疑う理由はありません」また、マクラーレンとホンダのパートナーシップが解消されれば、ザウバーにも影響を与えることになるかもしれない。ウィリアムズがホンダのワークスパートナーになるとの噂もあるが、ウィリアムズはそれを全面否定。副チーム代表のクレア・ウィリアムズは「ホンダとは交渉さえしていない」と語っている。そうなると、ザウバーがホンダの唯一のカスタマーとなる可能性がある。その場合に問題となるのがギアボックスだ。ザウバーは自前のギアボックスを生産しておらず、2018年はマクラーレン製のギアボックスを使用するとされている。だが、マクラーレンがホンダと決別した場合、ザウバーのためにホンダのエンジンに対応したギアボックスを製造するとは考えにくい。「マクラーレンとザウバーは2つの別々のプロジェクトです。我々は2つのカスタマーです。相乗効果はありません」とモニシャ・カルテンボーンはコメント。マクラーレンのギアボックスについても「この段階では何も言うことはできません」とモニシャ・カルテンボーンは語っている。関連:ザウバー、モニシャ・カルテンボーン代表の離脱を正式発表