ザウバーのチーム代表モニーシャ・カルテンボーンは、パスカル・ウェーレインの欠場にまつわるメディアの報道に憤慨。フィットネスの問題以外の理由はないと主張した。1月のレース・オブ・チャンピオンズでのクラッシュで負傷したパスカル・ウェーレインは、新スペックのF1マシンでアルバート・パークの56周を走り切るフィットネスレベルにないと判断して欠場。今週末のF1中国GPも欠場することを決定した。
これに懐疑的な見方をする関係は多く、パスカル・ウェーレインがF1中国GPのフリー走行出走に意欲を見せていたこともあり、アントニオ・ジョビナッツィを走らせたいフェラーリが、メルセデスからシートを奪ったと報じるメディアもある。そのような報道について意見を求められたモニーシャ・カルテンボーンは「そのような報道をしている方を失望させなければなりませんね。実際のストーリーは非常にストレートなものです。もっと売りたい人にとっては十分ではないかもしれませんがね」とコメント。「事実はこうです。彼はアメリカで事故に遭いました。それが現実です。我々のほとんどがその映像を見ています」「かなりのインパクトだったことがわかると思います。彼の背中はそこで負傷しました。背中には多くの負荷がかかりました。みなさんはそのようなことを深刻に受け止めるべきです」「事故以来、彼は非常にはっきりとした医学指示を受けました。その元で彼はあまり多くのトレーニングをすることができませんでした」「実際、彼がとても早くに再びクルマに乗るための医学的な承認を得られたことは我々を驚かせました。ドクターもそのような体調の結果だと我々に伝えていました」「我々は彼を段階的にクルマに乗せました。丸一日テストさせるのではなく、半日でした。ですが、我々全員が彼が失っている部分があることをわかっていましたし、彼はキャッチアップしなければなりませんでした」パスカル・ウェーレインは、今週末の中国には姿をみせず、ギットネス作業に集中している。次戦バーレーンGPについての決定は来週早々になされる。懐疑論者は過去にもっと酷い体調でレースをしたドライバーがいたと主張しており、セルジオ・ペレスは、ザウバーがパスカル・ウェーレインの状況の裏にもっと大きなストーリーを隠していないことを望むと述べている。モニーシャ・カルテンボーンは、2011年のF1モナコGPの予選でのクラッシュにより、セルジオ・ペレス自身がカナダGPを欠場しなければならなかった点を指摘。また、昨年のF1イギリスGPのプラクティスでクラッシュしたマーカス・エリクソンもその後苦しんでいたと述べた。「大きな衝撃があり、ウェーレインの椎骨は圧迫されました。皆さんはその種のことを過小評価してはいけません」とモニーシャ・カルテンボーンはコメント。「セルジオはカナダにクルマに乗りたかったですが、無理でしたし、我々は彼を欠場させなければなりませんでした。それらの事故とはまったく比較することはできません」「マーカスでさえ、昨年の事故のあと、クルマに座るのは簡単ではありませんでした。単純に身体には時間が必要ですからね」「とにかく、それと同じくらいシンプルなことです」