ザウバーは、メルセデスが開発したダブルDRSを採用しないようだ。FIAは、DRSと連動してフロントウイングの失速を助けることで予選でのバランス改善とスピード増加させるメルセデスのデザインを合法と認めており、ライバルチームも採用を検討している。しかし、ダブルDRSは、予選1周につきコンマ数秒の改善とメリットは限定的であるのに対し、内部配管を搭載するには高いコストがかかるため、全面的に採用するのは予算の豊富なチームのみになるとみられている。
ザウバーのチーフデザイナーを務めるマット・モリスは、初期分析により、他の普通の開発のためにリソースを割り当てた方が良いという感触を得たと述べた。「ファクトリーで評価を行ったが、現時点ではパフォーマンスに対するコストという点で我々にとってあまり働いていない」とマット・モリスは AUTOSPORT にコメント。「現時点では、あまり我々には向いていない。パフォーマンスに対するコストの問題以外にも、潜在的なメリットを正確に知ることは難しいし、予選でしかあまり役に立たないということもある」「予選ではコンマ数秒短縮できるのは確かだが、それ(メリット)を得るにはマシンの多くのパーツを変更しなければならない。それが問題だ」ザウバーは、3日のムジェロテストでC31の外部配管を走らせていたおり、ダブルDRSのさらなる評価ではないかとの推測を呼んだ。しかし、マット・モリスは、それはマシンのリアの空力を測定していただけだと説明した。「我々は、リアにいくつか圧力タッピングを搭載していた。全てのパイプはそのためのものだ。単なる圧力測定、それだけのことだ」