ザウバーのテクニカルディレクターを務めるジェイムス・キーは、すでにチームリーダーの役割にステップアップしている小林可夢偉の努力を称賛。ザウバーのドライバーラインナップのF1での経験不足はチームの発展に不利益にはならないと述べた。ヒスパニア・レーシングがナレイン・カーティケヤンのチームメイトに誰を起用するかにもよるが、F1で21戦しかレースをしていない小林可夢偉とGP2から昇格したばかりのセルジオ・ペレスというザウバーのドライバーラインナップは、今年のF1で最も経験の少ないペアとなる。
昨年、小林可夢偉は同じマシンに乗るペドロ・デ・ラ・ロサ、ニック・ハイドフェルドというベテランに頼ることができたが、今年はザウバーの技術的なフィードバックを担う立場にある。ジェイムス・キーは、小林可夢偉がこの挑戦においてすでに腕を上げていると述べた。「彼らは二人ともベストを尽くしているし、我々に適切なフィードバックを与えることにおいて良い仕事をしてくれている」とジェイムス・キーは述べた。「可夢偉は非常に良くなっている。我々のタイヤへの理解、マシンの反応において、彼は出来る限りアシストしようとしてくれているし、我々全員が次に取り組まなければならない弱点だと考えている場所においても彼と同意している。彼のフィードバックは、我々が見ているものを反映している」「多くの経験によるリファレンスポイントを持ちたいと望むものだ。彼らは5年前のことを覚えているし、それに対処する方法をおさらいすることができる。だが、それは我々にとってはあまり問題ではない」ジェイムス・キーは、セルジオ・ペレスもチーム内で自信をつけてきていると語る。「セルジオが物事を理解するスピードは速くなっているし、尋ねられるのを待っているよりも、むしろ率先してコメントするようになってきている」「アイデアを出し、ガレージ内で物事を議論している。この段階では満足だ」「経験豊富なドライバーがそのポジションにいるのは理想的とは言えないが、チームに不利益とはならないのは確かだ」セルジオ・ペレスは、ヘレスではバリアにマシンをクラッシュさせ、先週のバルセロナでもウェットコンディションでスピンしてグラベルにはまっているが、ジェイム・キーはそのようなペレスの事故にも落ち着いている。「ヘレスでのコースオフは、彼の経験不足と楽観によるものだった。個人的には彼は吹っ切れるべきだと思っているよ!」「バルセロナのコースオスは、スリッパリーなコンディションだったし、タイヤに慣れているところだったので、スライドオフしたことについて彼を非難することはできないだろう」「その他では、彼はうまくやっていた。まだマシンに慣れて、最大限を引き出すという点ではまだもう少しやれると思うが、ロングランでは一貫性があった」