佐藤琢磨は、インディカー第3戦をトラブルにより最下位25位で終えた。6番グリッドからスタートした佐藤琢磨はスタートで1つ順位を落としたものの、7位でレース序盤を戦っていた。順調に見えていたデビュー3戦目だったが、11周目に突然アクセルワイヤーが切れて失速し、マシンはコース上にストップした。セーフティカーに牽引されてピットに戻り、マシンの修復を行ってレースへと復帰。
レース終盤にはトップグループと同等のペースでラップを重ねていた佐藤琢磨だったが、他にリタイアするマシンもなく順位は最下位の25位となってしまった。佐藤琢磨 (25位)「スタートは少し慎重にいって、順位を1つ落としましたが、トニー・カナーン(Andretti Autosport)とターン2からターン5までサイド・バイ・サイドのまま走ったりとトップグループでバトルができていました。ソフトコンパウンドのタイヤでスタートしたので、特にフロントタイヤの消耗を激しくさせないよう注意を払って走っていました。そうした中、突然スロットルケーブルが切れてしまいました。惰性でピットまで戻れたらよかったのですが、最後の山を越えることができませんでした。マシンはバランスの取れたものになっていました。レース終盤には上位陣とのバトルもあり、存在感を示すことはできたと思います。結果的には残念なものになりましたが、ピットストップもできたし、燃料が減っていくに従って変化するマシンの挙動、タイヤのグリップの低下がどのように進むのかなど、とても多くを学ぶことのできたレースでした」武藤英紀は、1回目のフルコース・コーションでピットインを行う作戦が裏目に出たため、トップから1周遅れの15位でのゴールとなった。マシンの仕上がりはよかったが、フルコース・コーションが2回しか出ないレース展開では作戦を活用してのポジションばん回は不可能だった。武藤英紀 (15位)「最初に出たフルコース・コーションでピットインし、順位をばん回しようとしましたが、あのタイミングでピットインしたチームは皆、ポジションを落としていました。トップを走っていたパワーもスピードはあったのに勝つことができなかった。ここがインディカーのレースの難しいところです。バーバー・モータースポーツ・パークは本当にオーバーテイクが難しく、予選順位の悪かった我々はギャンブル的な作戦に頼るしか戦い方がありませんでした。昨日の予選でもっと上位のグリッドを獲得していないといけませんでした。タイヤの消耗が激しかったこともあって燃料セーブもほとんどできない、とても難しいレースになっていました。来週のロングビーチでは予選の順位をもっとよくして、作戦の幅をもっと持てるようにして戦いたいと思います」