佐藤琢磨は、ダブルヘダーとして開催されるインディカー第13戦トロントの決勝レースを23位で終えた。第13戦は7月19日(土)の午後に決勝が行われる予定だったが、インディカーはコース上の雨量の多さから安全を確保できないと判断。赤旗を出してレースのスタートを遅らせ、その後にレースのスタートを2度試みたが、コンディションの改善は見られず、夕方6時過ぎにレース開催を翌日の20日(日)へと延期することに決めた。
佐藤琢磨は予選15番手だったが、前日にトラブルのあった3台がグリッド後方に下がったため、12番手からスタートした。しかし、1周目のターン4で起きたアクシデントによって進路をふさがれ、左から急にラインを変えてきたマシン、さらには後方にいたマシンに次々とヒットされ、コンクリートウォールに激突した。そこでリタイアとなってもおかしくないダメージがあった佐藤琢磨のマシンだったが、クルーたちが入念な修理を施し、佐藤琢磨はレース終盤に10周を走行。順位は最下位の23位だったが、佐藤琢磨は午後の2レース目に備え、マシンの確認を行うことができた。佐藤琢磨(23位)「今日のレースでは慎重にスタートをして、ターン3でもイン側にラインを取ってポジションを保っていました。序盤から無理をせず、ゴールまでにポジションを着々と上げていこうという目標を立てていました。ところが、ターン4でアクシデントが起こって、1台のマシンがコースをふさぐようにストップしたため、それを避けようとした1台が左から私にぶつかってきて、さらには後方からもヒットされました。その上、スピンしてストップしていたマシンがレースに戻ろうとしたとき、彼も私のマシンにぶつかりました。左フロントサスペンションが壊れていたため、レースに戻るのには時間がかかりました。それでも、新しいセッティングを施したマシンで何周かを走ることができました。残念なことに、新セッティングはよくなかったので、今朝の状態に戻して午後の2レース目を戦うことになると思います」