佐藤琢磨は、インディカー第11戦ポコノの予選を8番手で終えた。ペンシルベニア州のポコノ・レースウェイでインディカーが開催されるのは1989年以来となる。オーバルコースといえば楕円、もしくは長円のレイアウトだが、ポコノのコースは三角形。その上、3つのコーナーは異なる半径を備え、バンクの傾斜角度も一つひとつのコーナーで異なる。
コース全長は2.5マイルあり、シリーズ最大のインディアナポリスと同じ。そのためスピードは極めて高く、ユニークなコースレイアウトがマシンセッティングを難しくする。とくに、バンクの急なターン1とバンクがとても小さいターン3、長いメインストレートの両端にあるコーナーの性格が正反対に近いため、どちらのコーナーでも高度なハンドリングレベルを手にするのが難しい。現在ポイントランキングで8位につけている佐藤琢磨は、アタック1周目が時速219.097マイル、アタック2周目が219.151マイルと極めて安定したラップを走行。平均時速219.124マイルでスコット・ディクソンに次ぐ予選8番手を獲得した。佐藤琢磨 (8番手)「今日の予選結果にはとても満足しています。持っている力をすべて出しきりました。プラクティスでは1回しか予選シミュレーションができず、オープンテストとプラクティス1回だけと準備期間が短かったというのに、新しいコースでこれだけの成績を出せたのはエンジニア、そしてチームのクルーたちが最高の仕事をしてくれたからです。予選アタックはとても楽しいものでした。ターン1とターン3でマシンのバランスが全く異なるコースのため、アタック中はコクピット内でとても忙しくツールを操作していました。アタックを終えた時には、大きな達成感を得ることができました。明日のレースがとても楽しみです」