佐藤琢磨は、2023年インディ500の“ファスト・フライデー”で最速ラップをマーク。好調なマシンで予選に挑む。雨の心配がされてきた金曜日だったが、雨雲の到達が遅れ、予定通りに正午から夕方6時まで第107回インディアナポリス500マイルのプラクティスは開催された。この日は予選用にターボのブースト圧が上げられてスピードアップがされるため、“ファスト・フライデー”と呼ばれている。
どのチームもINDY500特有の4周連続アタックで争われる予選に備え、シミュレーションを繰り返した。明日から2日間に渡って行われる予選を前に、最速ラップをマークしたのは佐藤琢磨だった。2017年と2020年と、二度のインディ500優勝歴を持つ佐藤琢磨は、セッション開始から45分ほどが経過した時点で行った最初のシミュレーションで38秒3382、234.753mphのラップを記録し、これがセッション終了までトップの座にあり続けた。佐藤琢磨は4ラップの連続走行でも最速の233.413mphを夕方5時過ぎのシミュレーションで記録した。走行初日となった水曜日にも佐藤琢磨は229.439mphのトップスピードを記録しており、1日の最速ランナーとなるのは今日が今年の2回目でした。佐藤琢磨は出場34台の中で最も準備の整った状態で明日の予選を迎える。「このチームやチームメートと仕事をしながら、このスピード、この速さで走れてうれしく思っています」と佐藤琢磨はコメント。「準備は文句の付けどころがないくらい順調で、今日のスピードは過去26年間でもっとも速かったと聞きました。これは、現在のパッケージングが全般的に優れていることを示しています」「僕たちのグループ、そしてHPDは懸命に働いています。ブーストを上げたChip Ganassi Racingのマシンで走るのはこれが初めてで、今朝の走行では(あまりに速くて)目玉が飛び出しそうになりました(笑)」「みんな限界を見極めるとともに、タイヤのデグラデーション(性能劣化)の中でいかに安定した走りを実現するかを目指し、努力を続けています。このプロセスは大好きで、すばらしいチャンスをくれたChip Ganassi Racingには心から感謝しています」「これはまだテストデイに過ぎませんが、マシンが好調であるのはうれしいことですね」