ニコ・ロズベルグは、2014年がメルセデスでチームメイトだったルイス・ハミルトンが友人からライバルへと変わった転換期だったと振り返るとともに、メルセデス内で何らかの謀略があったことを示唆した。ニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンは子供時代からの友人であり、F1まで上り詰めるまでにお互いに切磋琢磨してきた。
ニコ・ロズベルグは2010年にウィリアムズからワークス復帰したばかりのメルセデスに移籍。チームメイトだったミハエル・シューマッハが2012年末で引退し、ルイス・ハミルトンが2013年にマクラーレンからメルセデスに加わった。だが、2013年当時はまだレッドブルが支配しており、メルセデスでのニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンの初年度は両者の間のプレッシャーや摩擦はまだ表面化していなかった。しかし、翌年にはすべてが変わった。「ルイスとはカートで長年レースをしていたので、ルイスの素晴らしさは知っていたし、彼が特別な選手だということも知っていた」とニコ・ロズベルグは語った。「ルイスが加入することについて、まった否定的なことは考えなかった。彼はすでワールドチャンピオンだったし、挑戦を楽しみにしていた。彼が到着したとき、僕はF1レースを1勝しか挙げていなかった。チームに素晴らしいルイス・ハミルトンが加入するという感じだった。過去の統計結果的にもイーブンではなかった」「でも、僕はそれを楽しんだ。それを引き受けていたし、それまでに多くのことを学んでいた。最初からすぐにルイスと同じレベルフィールドで戦うことができた」「2013年はレースでの勝利のために戦っていなかったので、まだかなり簡単でした。僕たちは以前に親友だったし、それなりのスタートだった」「でも、2014年に入り、いったんレースの勝利とチャンピオンシップのために戦うことになって、非常に多くの問題が生じていることに気づいた。自分の夢がかかっているからね」「僕たち二人ともがメルセデスで世界選手権に勝つことを夢見ていた。それはとても大きなことだ。妥協するのは難しかったし、レースに勝つ見返りとして友情を妥協することになった。それは小さいけど一歩一歩進んでいき、それが積み重なっていった。大変だったね」ニコ・ロズベルグは詳しく説明はしないものの、舞台裏でチーム内で何らかの謀略があったことを間接的に示唆した。「僕たちの関係は悪化した。まあ、チームには非常に多くの政治があり、舞台裏では多くの議論があるものだけどね」それでも、ニコ・ロズベルグは、ルイス・ハミルトンのドライビング能力を称賛する。「彼は決闘でとても強い。彼はグレーエリアではいつもクリーンだった。彼が限界を越えたことはないし、それは本当に彼の素晴らしい強さだ」ニコ・ロズベルグは、2016年にルイス・ハミルトンとのバトルを制して悲願のF1ワールドチャンピオンを獲得した数日後に突然F1引退を発表した。「想像できる最高の出口だった。モータースポーツよりも人生にはもっと重要なものがある。僕は常にF1を中間ステーションと考えていた。それは良い決断だった」「まだまだたくさんの秘話がある。10年後、20年後、もしくは30年以内にそれらについて話し始めるかもしれないね」