FIA-F2の第3戦がジェッダ・コーニッシュ・サーキットで行われ、同シリーズ2年目に挑戦中のTGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の宮田莉朋は、予選16番手からスプリントレースで19位、フィーチャーレースで16位となり、2戦とも完走を果たすも、今季初ポイント獲得はならなかった。4月18日(金)から20日(日)にかけて、サウジアラビア・ジェッダのジェッダ・コーニッシュ・サーキットで2025年FIA-F2の第3戦が開催された。
F1直下のカテゴリーとして世界中を転戦するFIA-F2には、TGR-DCドライバーの宮田莉朋が今季も参戦。昨年同シリーズで1年間戦った宮田は、今季からARTグランプリへ移籍し、2年目のシーズンに挑んでいる。前戦バーレーンから2週連続開催となる第3戦の舞台は、サウジアラビアの港湾都市ジェッダのストリートコース。ハイスピードながら狭く、両側に壁が迫る難易度の高いコース。昨年は、ここジェッダが宮田にとって初のストリートコース経験となり、両レース共に完走しましたが入賞は果たせず。今回はそのリベンジと今季初入賞を目指してハイスピードストリートコースへ臨んだ。予選18日(金)、日は傾いているもののまだ明るい午後6時から30分間の予選が行われた。各車は最初のアタックを行った後、15分ほどで一旦ピットへ戻り、残り10分ほどで再びコースイン。宮田はタイヤを暖めてアタックに入ると、セクター1で自己ベストタイムを更新したが、残り5分程のところでアタック中の他の車両がコース上にストップし、セッションは赤旗中断となった。その後、全車がピットへ戻って仕切り直し、予選は残り5分11秒で再開。全車最後の一発アタックでタイム更新を目指すこととなった。このラストアタックで宮田は自己タイムを更新し、一時は13番手につけたが、その後ライバルもタイムを更新し、最終的には16番手で予選を終えた。スプリントレース19日(土)、午後6時20分より20周で争われるスプリントレースが行われた。前日の予選とほぼ同じ、気温29度、路面温度41度のコンディション。今大会はスーパーソフトタイヤとミディアムタイヤを選択できるが、このスプリントレースはピット義務が無く、宮田を含むほとんどの車両がミディアムタイヤを装着して臨んだ。16番グリッドからスタートした宮田は14位へとポジションアップ。2周目にはバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、翌周にこれが解除されると、宮田は14,5番手あたりでのバトルを繰り広げた。しかし、レース中盤に入るとペースが上がらず、じりじりとポジションダウン。18位へと下がった16周目にスピン車両が停まったため、セーフティカーが導入されると、この機会に宮田はスーパーソフトタイヤに交換した。残り3周でレースが再開されると、同じくタイヤを交換したライバルとのバトルを繰り広げたが、宮田は18位でチェッカー。レース後、このバトル中にコース外を走行して順位を上げたとして、10秒のタイム加算ペナルティを科され、19位フィニッシュとなった。フィーチャーレース20日(日)は午後4時25分から28周、ピット義務有りのフィーチャーレースが行われた。スプリントや予選よりもやや早い時間ということもあり、気温30度ながら路面温度は51度という暑いコンディションでのレースとなった。 宮田は16番グリッドからスーパーソフトを装着してスタートを切り、好ダッシュで13位に浮上。しかし、その後追撃を受けて16位まで順位を落とし、6周目にピットイン。ミディアムタイヤへと交換して20位でコースへと復帰した。 レース中盤は数周にわたって18位前後でのバトルを繰り広げ、ピットを遅らせた車両がピットインしたことで順位を上げましたが、最終的には16位でフィニッシュした。宮田莉朋「F2ジェッダ戦が終わりました。バーレーンに続いて厳しいレースウィークになってしまいましたが、クルマのパフォーマンス、ドライビング含めてなかなかいいところにはまらず、かなり苦戦した週末になってしまいました。最後のフィーチャーレースは、少しヒントを得られたと思いますし、次戦以降は欧州を中心にまわるので、欧州ラウンドで息を吹き返して、しっかりポイントを取れるようにまずは目指して、そこからポールポジションや優勝争いに食い込めるようにしたいと思います。ひとつひとつ課題を克服して、いいレースにしていきたいと思っていますので、引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。今週末も応援ありがとうございました」