5月3日(金)から5日(日)にかけてフランス南部・マルセイユ近郊のル・カステレに位置するポールリカール・サーキットで行われた2024年ELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)第2戦ル・カステレ4時間レースに、TGR WECチャレンジプログラムのドライバーである宮田莉朋が出場。中盤のスティントで首位を争う好走を見せましたが、ドライバー交代後、チームの車両はトラブルにより無念のリタイアに終わった。
昨年国内のスーパーフォーミュラとSUPER GTでダブルチャンピオンを獲得した宮田莉朋が、今年はTOYOTA GAZOO Racing WECチャレンジプログラムのドライバーとして世界に舞台を移し、FIA-F2選手権とELMSのLMP2クラスに参戦している。ELMSは名前の通りヨーロッパを舞台とする、全6戦のシリーズで、成績上位チームにはル・マン24時間レースへの出場権が与えられ、LMP2、LMP2プロ/アマ、LMP3、LMGT3の4クラスの混走でレースが行われる。宮田莉朋はこの中で最速のLMP2クラスに、スイスのチームであるクール・レーシングから、ロレンツォ・フルクサ、マルテ・ヤコブセンと共に37号車で参戦しており、開幕戦のバルセロナでは、デビュー戦ながら見事初優勝を勝ち取った。【予選】4日(土)LMP2クラスの予選は、他のカテゴリーのあと、午後3時55分より15分間で行われ、宮田莉朋が所属するクール・レーシングの37号車は、ヤコブセンがアタックを担当。6番手グリッドを獲得した。宮田莉朋今回僕は予選の担当ではなかったので、マルテ選手の走りを外から見ていました。6番手という結果ですが、明日のレースはバルセロナ同様長いので、まずはシングルグリッドからスタートできるというところは良かったと思います。個人的にはバルセロナもそうでしたが、予選よりも決勝の方がクルマのパフォーマンスは良さそうなので、あとはチーム全員で、明日のレースをしっかり戦い抜くことを第一にして、僕は僕でポールリカールを走るのが初めてなので、次につながるように周回を重ねたいです。明日の目標は、ランキングも今引っ張っているところなので、チームと力を合わせて開幕戦に続けて優勝したいですし、とにかく耐久レースはゴールすることが第一なので、自分たちのタスクをしっかり実行して、良いレースをしたいなと思います。【決勝】5日(日)好天に恵まれ、気温は20度で過ごしやすい気候の下、午前11時30分より4時間で争われる決勝レースがスタートした。37号車はフルクサがスタートを担当。6番手グリッドからすぐにポジションを上げていき、1時間20分程を過ぎたところでピットイン。宮田莉朋へとドライバー交代を行った。宮田莉朋は2位でコースへと復帰。他のチームとのピットタイミングの違いもあり、レースが折り返す2時間経過時には首位に立った。レースが2時間20分を過ぎたところで宮田はピットへ向かい、ヤコブセンへとドライバー交代。このタイミングで37号車は首位に立ち、その後も首位を快走していたが、レースが残り40分を迎えようかとする頃、37号車は突然スローダウン。ギアボックスのトラブルにより、レースを終えることとなってしまった。宮田莉朋首位快走中にギアボックスが壊れてしまうという、非常に悔しいレースにはなりましたが、でも壊れたのはル・マンではなかったということで、僕はそれぐらいポジティブです。こういう悔しい時というか、勝てるレースを落とした時こそ、チームやドライバーも含めみんなを強くしてくれるタイミングだと思っているので、全然ネガティブには思っていません。内容もレースをリードしている時でしたし、結果を残せなかったという部分では悔しいですが、リードしていたというところは間違いなく僕らのポテンシャルがあるということです。クール・レーシングにとっては次のレースがル・マンになりますが、ポジティブな要素が多いですし、きっとこのトラブルも僕らを強くさせてくれると思っています。来週はWECスパにLEXUS RC F GT3で出場することになりました。RC F GT3で再びレースできることと、そしてWECスパに参戦できることにTGRをはじめチームの皆さんに感謝しています。RC FはWECでは少し厳しい戦いになっていますが、僕はRC Fでのレースの経験もありますし、しっかりチームに貢献できるように良い週末にしたいなと思います。一生懸命頑張りますので、来週末のWECスパも応援よろしくお願いします。ELMS 第2戦 ル・カステレ4時間レース 宮田莉朋 個人成績(LMP2クラス)予選) 走行せず決勝) Fastest Time 1:43.438(LMP2/LMP2プロアマクラス決勝出走66人中11位)走行周回数 34周(全101周中)
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