ダニエル・リカルドは、2023年F1第21戦サンパウロGP(ブラジルGP)の決勝を13位でフィニッシュ。のスタート時にタイヤに接触しそうになった後、命からがらインテルラゴスを離れることに「感謝している」と語った。17番グリッドからスタートしたリカルドは、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)とケビン・マグヌッセン(ハース)が絡むクラッシュをはっきりと見ていた。
ラインオフでアルボンは見事な発進を見せ、すぐ前でスタートしたハースのニコ・ヒュルケンベルグにすぐさま並んだ。ターン1に近づくと、ヒュルケンベルグのマシンの右フロントホイールがFW45の左リアホイールに接触し、アルボンはスピンし、その結果、もう1台のハースのマグヌッセンの右側のサイドポッドに衝突した。アルボンはピンボールのようにVF-23から跳ね返り、ピットストレート沿いの壁に激突し、マシンは大破して停止したが、マグヌッセンもハースに深刻なダメージを負ったためにコース上でリタイアした。その余波で、アルボンの車の左リアタイヤがホイールリムから外れ、サーキットに沿って跳ね上がり、タイヤはリカルドのアルファタウリのリアウイングに接触したリカルドは、自分の視点からこの事故がどのように展開したかについて「目の前で大きなクラッシュがあって、デブリがたくさん落ちていた」と説明した。「その後、フリスビーが空中を飛んでいるような感じで、タイヤがリムから外れているのが見え、それが近づいてきた。頭を下げたのを覚えている」「何も当たった感じはなかったので嬉しかったけど、ミラーを確認するとリアウイングがかなり外れていたので、タイヤがウイングに当たったんだと思った。明らかにイライラしていまいた」「今振り返ってみると、衝撃を受けなくて良かった」生きていてよかったと思うかとの質問に「おかしな話だけど、当たってないとわかった瞬間、ウイングを見て 『くそっ!』って思ったんだ」と語った。「レースが終わるかもしれないと悟ったので、すぐに安堵した気持ちは失望に変わった」「レースモードに入っているときは、そんなことは考えもしないけど、今思い返してみると、全員が無事にそこから抜け出せたことに感謝している」「こういうことは常に、もっと悪くなる可能性がある。確かに、それに少し感謝しながら帰るつもりだ」「ただ、レースには参加させてもらいたかったから、その点は少し痛いね」リカルドはリアウイングの損傷を考えると走行続行は不可能と判断し、1周目の終わりにピットインを余儀なくされた。その直後にレースは赤旗中断となり、修理が行われて再レースが許可されたものの、ピットレーンから1周遅れでリスタートした。ダニエル・リカルド「めちゃくちゃなレーススタートだった。目の前でかなり大きなクラッシュがあって、デブリがたくさん落ちていた。何とか潜り抜けた気がしていたけど、ある時点で、フリスビーのように空中を飛んでいるタイヤが近づいてくるのが見えた。ミラーをチェックすると、タイヤがリアウイングに衝突して損傷していることがわかった。赤旗のためピットに戻り、チームはレース再開に向けてマシンの修復に素晴らしい仕事をしてくれた。残念ながら、オスカー(ピアストリ)と僕は周回遅れとなり、ピットレーンからリスタートしなければならないと言われた。今日は本当に速かっただけに、本当に悔しい。裕毅の後ろにいて、彼のポイント獲得を助けたけど、クリーンエアにいるときに見せたペースは非常に強かったように感じた。この週末を通して僕たちは良い進歩を遂げたと思うし、これまで僕にとって決して強いトラックではなかったので満足している。レースを1周遅れからリスタートしなければ、今日はポイント獲得でチームにかなり貢献できたと思う。今はラスベガスを楽しみにしている」