マックス・フェルスタッペンは2025年F1ラスベガスGPで重要な勝利を挙げ、さらにマクラーレンの2台が失格となったことで、ランド・ノリスの選手権リードをわずか24ポイントにまで縮めた。フェルスタッペンは今回のパワーランキングのトップ10で首位に立ったが、先週末に印象的な走りを見せたのは他に誰なのか。最新スコアとシーズン総合リーダーボードは以下のとおり。
F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。フェルスタッペンは、ノリスがターン1で大きく膨らんだ際に彼をオーバーテイクすると、そのまま振り返ることなく2025年シーズン6勝目へ向かった。一時的にラッセル(メルセデス)のプレッシャーを受けたものの、最終的には20秒以上のリードで勝利を収めた。ノリスとピアストリの失格により、残り2レースとスプリントを前に、フェルスタッペンは依然としてタイトル争いの現実的な脅威となっている。オランダ人ドライバーはピアストリと同点で、ノリスに24ポイント差まで迫った。悲惨な予選で17番手スタートとなり、さらにスタート時のわずかな動きで5秒ペナルティを受けたキミ・アントネッリ。しかし彼は2周目にソフトタイヤを交換した後、残り48周をハード1セットで走り切るという見事なドライブを披露した。4番手まで浮上しピアストリを抑えたものの、ゴール時にはペナルティの影響で順位を落とした。しかしマクラーレン勢の失格により、アントネッリはまさかの表彰台へと押し上げられた。ノリスは難しいコンディションの中で今季7度目のポールを獲得し、勝利に向けて絶好の位置につき、事実上タイトルに手をかけた状態となった。スタートでフェルスタッペンの前に強引に割り込んだが、ターン1でオーバーシュートしフェルスタッペンとラッセルの後方へ後退。第2スティントではラッセルを抜くタイミングをうかがい、終盤までは安定して2番手を維持していた。しかし最終ラップで大幅にペースダウン。これはスキッドブロック摩耗の懸念による指示だったが、最終的に失格となり、この判断は無意味に終わった。この結果はタイトル争いに大きな影響を及ぼす可能性がある。ローダウンフォースで高速のバクーに似たサーキットで、またしても予選で強さを見せたカルロス・サインツは3番グリッドを獲得したが、最終結果では5位となった。スタートでラッセルに抜かれたものの、オープニングスティントではルクレールやピアストリなど速いマシンを抑え込んだ。ピットストップ後のシーケンスで2台に抜かれたが、マクラーレン勢の失格で2つ順位が上がり、今季2度目に良い結果となるフィニッシュを達成。ハジャーに10秒以上の差をつけてゴールした。予選11番手でQ3をわずかに逃したニコ・ヒュルケンベルグは、前方の全車がミディアムを履く中、オープニングスティントでハードタイヤを選択した。第1スティントを引っ張ったことで9番手で復帰し、その後は一度も順位を譲らず、最終的に7位へ。ドイツ人ドライバーの2戦連続ポイントにより、チームはコンストラクターズでアストンマーティンとハースにそれぞれ4ポイント、5ポイント差まで近づいた。昨年ラスベガスで勝利したラッセルは、今年は序盤からステアリングの問題を抱えながらも最終的に2位に落ち着いた。スタートではノリスを抜き、さらに第1スティントではフェルスタッペンに挑戦。しかし第2スティントでプッシュしすぎてタイヤを痛め、ノリスに再度抜かれることになった。それでもマクラーレンの違反による失格が控えており、最終的にラッセルは2位となった。目立たぬ形ながら、アイザック・ハジャーはレーシングブルズにさらなるポイントをもたらし、ラスベガスで6位に分類され2戦連続ポイント獲得となった。予選8番手からスタートし、オープニングターンで数ポジションを上げて5番手を走行したが、第1スティントの間にピアストリとルクレールに抜かれた。唯一のピットストップ後は単独走行となり、レーシングブルズのコンストラクターズ6位を固める結果となった。ウェットで苦戦したルクレールは決勝で反撃し、最終的に0.2秒差で表彰台を逃した。9番手スタートでターン1の混乱を回避し、ベアマン、ピアストリ、ハジャー、さらにピットアウトしたサインツをオーバーテイク。最適とは言えない戦略によりピアストリの後方で復帰し、彼とアントネッリに追いつけず最終的に4位となった。ピアストリは5番手スタートから1コーナーでレーシングブルズ2台の後方に落ち、ローソンとの接触もあった。ローソンが2周目に問題を抱え前に戻ったものの、その後ルクレールに抜かれ、ピットシーケンスでのみ前に戻れた。終盤はアントネッリの後ろにつかまり続け、4位から失格となった。その結果、ノリスとの差は本来なら30ポイントになるところが、カタールに向け24ポイント差に縮まった。エステバン・オコンは静かにレースを進め、13番手スタートから多くの時間をトップ10圏の周辺で走り、最終的に11位でフィニッシュした。しかしマクラーレンの失格によりオコンとハースのベアマンがポイント圏内に繰り上がり、ハースはコンストラクターズでアストンマーティンを1ポイント上回ることになった。惜しくも圏外ベアマンは今週のパワーランキング上位半分へのランクインをわずかに逃した。序盤はポイント圏を走り、第2スティントではアロンソを抜き返し、10位でフィニッシュした。