2025年F1 マイアミGPは、ランド・ノリスがスプリントでの劇的なウェット-ドライ戦を制し、日曜の決勝ではオスカー・ピアストリが勝利を手にしたことで、マクラーレンにとってマイアミは理想的な週末となった。しかし、「サンシャイン・ステート(フロリダ)」で印象を残したのはマクラーレンだけではない。10位だった角田裕毅(レッドブル)は惜しくもランキング外に甘んじたが、他にも見逃せない活躍を見せたドライバーたちがいる。最新のパワーランキングとシーズン累計ランキングをチェックしよう。
F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。土曜日のスプリントでは、セーフティカー導入中に最低デルタタイムを維持できなかったことで5秒のペナルティを受け、4位のリザルトを失うという悔しい展開となったが、アレックス・アルボンはその失望を日曜の決勝で見事に挽回した。タイ出身のアルボンは7番グリッドからスタートし、ウィリアムズのダブルポイント獲得を牽引する形で5位フィニッシュを果たした。アルボンと同様に、ピアストリもスプリントでは悔しさを味わった。チームメイトのランド・ノリスがセーフティカー中の絶妙なタイミングでピットインしたことにより勝利を逃したのだ。しかし日曜日のレースでは再び圧倒的なパフォーマンスを披露し、堂々たる勝利を収めてチャンピオンシップのリードを広げた。マイアミGPの数日前に父親となったフェルスタッペンだが、その影響はまったく感じさせなかった。スプリントではアンセーフリリースにより10秒ペナルティを科されたが、予選では見事な走りを披露しポールポジションを獲得。日曜のレースではマクラーレン勢に太刀打ちできなかったものの、できる限りの成果を引き出して4位でチェッカーを受けた。シーズン開幕戦オーストラリア以来となる勝利を、マイアミのスプリントで遂に手にしたノリス。日曜の決勝では、フェルスタッペンとのバトルでアウトに膨らんで順位を落としたものの、うまく持ち直してピアストリに次ぐ2位でフィニッシュし、マクラーレンの1-2を完成させた。週末を通してマシンの感触に苦しんでいたと語ったラッセルだが、日曜のレースではバーチャルセーフティカー中のピットストップで戦略的にポジションを上げ、フェルスタッペンを逆転して3位表彰台を獲得。これで今季4度目のポディウムとなった。マイアミでのアントネッリは、まさに記憶に残る週末となった。初めてのマイアミでの走行にもかかわらず、金曜のスプリント予選ではポールポジションを獲得。その後、日曜決勝のグリッドを決める予選でも3位につけた。最終的には決勝で6位まで後退したが、その才能を十分に印象づける週末となった。マイアミでのサインツの週末は決して順調とは言えなかった。スプリントではリタイアを喫し、決勝でも序盤にダメージを負ってしまう。それでもライバルたちについていこうと全力を尽くし、最終的には9位でレースを終え、ウィリアムズにとっての堅実なポイント加算となった。上海のスプリントで記憶に残る勝利を挙げたハミルトンは、今回の100kmスプリントでも再び好結果を残した。序盤のピットイン判断が功を奏し、3位表彰台を獲得。一方で日曜の決勝は12番手スタートと難しい展開で、苦戦しながらも順位を上げて8位でフィニッシュした。ルーキーのアントネッリと同様に、アイザック・ハジャーもデビューシーズンを通して高い安定感を見せている。マイアミGPでは惜しくも11位でポイントには届かなかったが、前方の角田裕毅に対してプレッシャーをかけ続けるなど、地力の高さを印象づけた。角田はこのレースで5秒ペナルティを受けていた。週末を通してペースに苦しんだルクレールは、マイアミでやや落ち込んだ様子も見せていた。特にスプリントでは、スタート前のグリッドへ向かう途中の雨の中でクラッシュ。日曜の決勝では汚名返上を狙って全力を尽くし、最終的には7位でフィニッシュした。惜しくもランク外ハースに加入して6戦目となるマイアミで、エステバン・オコンは前向きなパフォーマンスを披露した。Q3進出はチーム加入後初であり、決勝ではポイント獲得には至らなかったものの、多くの収穫を得た週末となったと語った。角田裕毅はグラプリで10位に入ったものの、トップ10の紹介枠からは惜しくも漏れる形に。マイアミではスプリントでのアグレッシブな走りや決勝での粘り強い防御が光り、着実なパフォーマンスを見せていた。