2023年のF1世界選手権 第1戦 バーレーンGPのフリー走行2回目が3月3日(金)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われ、アストンマーティンF1のフェルナンド・アロンソがトップタイムを記録し、プレシーズンテストからの好調さをキープした。1回目のセッションから路面温度が15度下がった予選・レースと同じ時間帯で行われたフリー走行2回目。徐々に周りは薄暗くなり、セッション終了時には暗闇のなかに投下照明に照らされたサーキットが浮かび上がった。
フリー走行2日目では、フェルナンド・アロンソが、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレスを抑えてトップに立ち、F1新シーズンはプレシーズンテストからアストンマーティンが注目を集め続けている。予選スタイルの走行を2回行なったフェルナンド・アロンソは、ソフトタイヤでこの日唯一の1分30秒台となる1分30秒907を記録してトップに立ち、ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンに0.169秒差、セルジオ・ペレスも0.171秒差をつけてトップタイムをマークした。マックス・フェルスタッペンは、セッション序盤に無線でRB19が「テストよりもずっと飛び跳ねている」とコメントするなど、プレシーズンテストでは完璧だったレッドブルRB19に不満があるようだ。フェルナンド・アロンソのベンチマークは、先週のプレシーズンテスト最終日にセルジオ・ペレスが記録した1分30秒305よりコンマ6秒遅いが、この段階でどのような燃料搭載量とエンジンモードで走行しているかはまだわからない。上位3台が大きく抜け出すなか、4番手にはフェラーリのシャルル・ルクレールが0.460秒差で4番手。F1復帰組のニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、もう1台のアストンマーティンであるランス・ストロールのAMR23が続いた。ランス・ストロールは、トレーニング中の事故で負傷したためプレシーズンテストを欠場した後、金曜日にコックピットに戻った。骨折した右手首がピンで固定されており、マシンの操作に若干の制約があるなかでの5番手タイムはアストンマーティン AMR23のポテンシャルの高さを表していると見ていいだろう。王者レッドブルはアストンマーティンに次ぐ2番手ピエール・ガスリーはピンクのアルピーヌで7番手と徐々にそのスピードを見せ始めており、7回のF1ワールドチャンピオンのルイス・ハミルトンは8番手に、ジョージ・ラッセルは13番手とメルセデスF1はミッドフィールドに序列が下がってしまった可能性がある。厳しいプレシーズンから立ち直ろうとしているマクラーレンはランド・ノリスの9位が最上位。もう一台のアルピーヌのエステバン・オコンがアルファロメオの周冠宇とバルテリ・ボッタスの間に割って入った。13番手のジョージ・ラッセルはフェルナンド・アロンソのベストタイムから1秒以内につけた最後のドライバー。フェラーリのカルロス・サインツはソフトタイヤでの走行を最大限に活かすことができず、F1ルーキーのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ハースのケビン・マグヌッセンがそれに続いた。オスカー・ピアストリは、セッションの序盤、ピット出口で動きの遅いランス・ストロールに接近したときに回避行動を取らなければならない場面があった。ウィリアムズとアルファタウリは、アレックス・アルボンと角田裕毅がリードし、チームメイトのニック・デ・フリースとローガン・サージェントの2023年のルーキー2人がタイムシートの最下部に並んだ。F1バーレーンGPの2日目となる明日4日(土)は、20時30分(現地時間14時30分)からフリー走行3回目、24時(現地時間18時)から予選が行われる。