2017年のF1世界選手権 第19戦 ブラジルグランプリの決勝が12日(日)にサンパウロのインテルラゴス・サーキットで行われ、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が優勝。今季5勝目を挙げた。2017年のF1世界選手権も残り2戦。すでにメルセデスとルイス・ハミルトンが両方のタイトルを確定しているが、トップチームは2018年を見据え、そして中団チームはコンストラクターズ選手権の順位をかけた戦いが続いている。
前日の予選では王者ルイス・ハミルトンがまさかの単独クラッシュ。ギアボックスやエンジンを交換してピットレーンスタート。トップ3チームではダニエル・リカルド(レッドブル)もエンジン交換によって10グリッド降格となり、14番グリッドからのスタートとなる。ポールポジションはバルテリ・ボッタス(メルセデス)、フロントローにはセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が並ぶ。ピレリは、インテルラゴス・サーキットに昨年よりも1段階軟らかいスーパーソフト(赤)、ソフト(黄)、ミディアム(白)を持ち込んでおり、ソフトもしくはミディアムのいずれか1セットを使用されなければならない。ダニエル・リカルド、マーカス・エリクソン、ピエール・ガスリー、ルイス・ハミルトンとペナルティを受けるドライバーはソフトタイヤでのスタートを選択。それ以外のドライバーはスーパーソフトをスタートタイヤに選択した。決勝日のインテルラゴス・サーキットは快晴。現地時間14時の気温は28.4℃、路面温度は60℃とこれまでで最も高い温度でのドライコンディションで71周のレースはスタートが切られた。スタートではイン側2番グリッドのセバスチャン・ベッテルが好スタートを決めて首位に浮上。バルテリ・ボッタス、キミ・ライコネン、マックス・フェルスタッペン、そして、マクラーレン・ホンダでのベストグリッドである6番手スタートとなったフェルナンド・アロンソが続く。後方ではターン2でダニエル・リカルド、ストフェル・バンドーン、ケビン・マグヌッセンが2コーナーで接触。その後、エステバン・オコンとロマン・グロージャンが接触。バンドーン、マグヌッセン、オコンがリタイア。エステバン・オコンの連続完走記録は27戦でストップした。このクラッシュでセーフティカーが導入された。6周目にレースは再開。フェルナンド・アロンソがフェリペ・マッサに抜かれて6番手に後退。ピットレーンスタートのルイス・ハミルトンは14番手まで順位を上げる。ルイス・ハミルトンは9周目にポイント圏内に10番手に浮上。その後、カルロス・サインツとニコ・ヒュルケンベルグのルノー勢を軽々とかわして8番手まで順位を上げる。14周目にはセルジオ・ペレスも追い抜いて7番手に浮上する。その後ろではオープニングラップの接触でスピンして最後尾まで順位を落としていたダニエル・リカルドがオーバーテイクを連発。15周目にはカルロス・サインツを抜いてポイント圏内の10番手まで順位を回復した。トップ4は2~3秒間隔でこう着状態。そこから8秒後方で5番手をかけてフェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソがバトル。後ろからはルイス・ハミルトンが迫る。3台はDRS圏内の1秒以内で走行を続ける。20周目、ルイス・ハミルトンがフェルナンド・アロンソをオーバーテイク。翌周にはフェリペ・マッサもかわして5番手まで順位を上げる。ロマン・グロージャンにオープニングラップでのエステバン・オコンとのペナルティに対して10秒ペナルティが科せられる。28周目。2番手を走行していたバルテリ・ボッタスがピットイン。フェラーリにアンダーカットを仕掛ける。フェリペ・マッサもピットに入る。翌周にはセバスチャン・ベッテルがピットイン。バルテリ・ボッタスの前でコースに復帰した。4番手を走行していたマックス・フェルスタッペン、7番手を走行していたフェルナンド・アロンソもピットインを行う。30周目にはキミ・ライコネンがピットイン。ソフトタイヤのルイス・ハミルトンが首位に浮上する。同じくソフトスタートのダニエル・リカルドは5番手に浮上する。33周目。レッドブルがチームオーダーを発令。タイヤ戦略が異なるフェルスタッペンとリカルドの前に出す。36周目。セルジオ・ペレスがピットイン。フェルナンド・アロンソの約9秒後方でコース復帰。スーパーソフトでスタートした全ドライバーがピットインを終える。42周目。ブレンドン・ハートレーがピットにマシンを入れてリタイア。44周目。ルイス・ハミルトンがピットイン。スーパーソフトを装着してフェルスタッペンの約11秒後方の5番手でコースに復帰。同じタイミングでダニエル・リカルドもピットイン。フェルナンド・アロンソの約1秒後方の8番手でコースに復帰する。ポイント付近の他のソフトスタート勢もピットインし、ここからはコース上でのバトルとなる。トップのセバスチャン・ベッテルと2番手のバルテリ・ボッタスとの差は約2.5秒。2秒後方にキミ・ライコネン、さらに4秒後方にマックス・フェルスタッペンが表彰台をかけてバトルを展開。47周目。ダニエル・リカルドが、フェルナンド・アロンソとフェリペ・マッサを抜いて6番手に浮上する。7番手のマッサと8番手のアロンソの差は約1.8秒。59周目。ルイス・ハミルトンがマックス・フェルスタッペンを抜いて4番手に浮上。3番手のキミ・ライコネンまでは約4.5秒差。後方では8番手のフェルナンド・アロンソがフェリペ・マッサのDRS圏内まで差を縮めて走行を続けているが抜くことができない。63周目。タイヤがきつくなったマックス・フェルスタッペンが2度目のピットイン。順位は変わらず5番手でコースに復帰する。その後は各ポジションでバトルが繰り広げられるが順位は変わらず、セバスチャン・ベッテルがトップでチェッカー。今季5勝目を挙げて、ドライバーズチャンピオンシップ2位のために差を広げた。2位にはバルテリ・ボッタス、3位にはキミ・ライコネン。ライコネンは3戦連続の表彰台。4位にはピットレーンスタートのルイス・ハミルトン。ライコネンから0.8秒差まで迫る素晴らしいレースを展開。文句なしのドライバーズ・オブ・ザ・デイに選出された。5位にはマックス・フェルスタッペン、6位にはダニエル・リカルドとレッドブル勢。最後の母国レースとなったフェリペ・マッサは7位でフィニッシュ。フェルナンド・アロンソは、最終ラップまでフェリペ・マッサとバトルを展開したが、オーバーテイクすることはできず、0.481秒差の8位でフィニッシュ。9位には0.137秒差という僅差でセルジオ・ペレスが続いた。次戦はヤス・マリーナ・サーキットで開催される2017...
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