ルノーのF1チーム代表を務めるシリル・アビテブールは、決勝スタートタイヤの“愚かな規則”は廃止すべきだと述べ、2020年からルールを変更することに反対したF1のトップチームを非難した。現状、予選Q3に進出したドライバーは、決勝レースをQ2でタイムを記録したタイヤでスタートすることが義務付けられており、11番手以降のドライバーはタイヤを自由に選択できる。
元々、このルールは、トップ10ドライバーが後方グリッドのドライバーよりも柔らかく耐久性の低いタイヤでスタートする仮説に基き、レースでの状況を複雑にすることを目的に導入された。しかし、メルセデス、フェラーリ、レッドブルはしばしば硬い方のタイヤでQ2を突破することがあり、多くのファンにはこのルールが逆効果に移っている。そのため、7番手から10番手でスタートスルドライバーは、多くの場合、11番手以降のドライバーに対してすでに不利な状況でレースをスタートしている状況となっており、このルールを廃止する計画が持ち上がったが、ルールを変更するための満場一致の合意は得られなかった。シリル・アビテブールは「ストラテジーグループで合意され、誰もがルールに反対するる投票に同意していた。だが、投票の際にそのすべての取り決めが覆された。率直に言って私はそれに腹を立っている」とコメント。「トップチームとそのジュニアチームから変更を止めるロビー活動があった。トップチームが彼らを保護するために設計した規制だからだ。彼らはそれを必要とは思っていたないが、それは追加の保護だ」「これはカスタマーチームやトップチームと提携しているるチームを支援するものでもだ。締め出されるのは私が“ミドルクラス”と呼んでいるチームだ。ほとんどの場合、それは我々とマクラーレンだ」「公平に言えば、例えばメキシコや鈴鹿など、トップ10外にいた方が有利なこともあった。しかし、我々の有利になるときがあるからといって、それを維持すべきではない」「馬鹿げたレギュレーションであり、廃止する必要がある。誰もそれについて何もしていない。率直に言って、私はそれが再び起こるのを見て怒りがこみ上げてきた」