ルノーF1チームは、ブレーキバイアスシステムが“ドライバーエイド”にあたるとしてF1日本GPを失格となった裁定を控訴しないことを決定した。FIA(国際自動車連盟)は10月22日(火)、レーシングポイントとから異議申し立てのあったルノーのF1マシンの“プリセットラップディスタンスディペンデントブレーキバイアスアジャストメントシステム”が違反であるドライバーエイドとして機能していたとして、F1日本GPからルノーF1チームを失格処分とした。
これにより、ダニエル・リカルドの6位とニコ・ヒュルケンベルグの10位が無効となり、ルノーF1チームは9ポイントを失うことになった。ルノーF1チームは、メキシコ時間の午後10時までに控訴する権利があったが、合法性を実証するための新たな証拠がなく“不毛な議論にさらに時間と労力を費やすことは望まない”として控訴を断念。しかし、FIAスチュワードは以前に課した過去の裁定と“矛盾”していると不満を付け加えた。「スチュワードの決定、特に適用された制裁の厳しさを残念に思う」とルノーF1チームは声明で述べた。「我々の意見では、ペナルティーはとりわけ完全に合法かつ革新的であると確認されたシステムのコンテキスト内で使用される場合にはドライバーが得る利益に比例しない。また、同様の違反に対する以前の制裁と矛盾している。これはスチュワードの決定で認められているが、さらなる議論がなされないことが表明されている」「だが、我々のシステムの合法性を実証するために既に作成されたもの以外の新たな証拠がないため、主観的評価に関して国際控訴裁判所の前で不毛な議論にさらに時間と労力を費やすことは望まない。制裁措置はマシンのパフォーマンスを向上させることなくドライバーの作業負荷を軽減する支援に関連している」「したがって、我々はスチュワードの決定に対して控訴しないことを決定した」「F1は常に競争上の優位性を得るために可能な限りわずかな機会でも過酷に追及する舞台となる。革新的なソリューションがコース上にもたらせるための内部プロセスの強化にもかかわらず、これは私たちが常に行ってきたことであり、これからも続けていく」