シリル・アビテブールは、2019年に明確な進歩を果たしたホンダを称賛するが、レッドブル・ホンダが今年のレースで勝てるとは考えていないと語る。レッドブル・レーシングは、昨年限りでかつてタイトルを4連覇したルノーとのパートナーシップを解消し、今年からホンダのF1エンジンを搭載。開幕戦と第5戦スペインGPでマックス・フェルスタッペンが3位表彰台を獲得するなど、3強チームとしてのポジションを維持している。
しかし、今季はメルセデスが圧倒的な強さで開幕から5戦連続で1-2フィニッシュを達成。これまで苦手とされてきた低速セクションでも速さをみせており、次戦モナコGPでも優勝候補に挙げられている。昨年、レッドブル・レーシングはモナコGPで勝利を挙げているが、シリル・アビテブールは今年レッドブル・ホンダが勝てるとは考えていないと語る。「レッドブル・ホンダが今年のレースで優勝する立場にあるとは思われない」とシリル・アビテブールはコメント。「たぶんモナコが彼らの最高のチャンスかもしれない、だが、勝利のチャンスは2021年に来るのを理解している」レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコも、メルセデスを止めることはできないと諦めモードを漂わせている。「低速コーナーでメルセデスがどれくらい速いかについての警告だった。モンテカルロはほぼすべて低速コーナーだ」とヘルムート・マルコはコメント。「我々がどこでタイムを失っているかはわかっている。全体的に遅いわけではないが、いくつか非常に具体的な部分で失っている。だが、同じくらいコーナーで失っている」レッドブル・ホンダのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、2019年のF1世界選手権でメルセデスがダブルタイトルを6連覇するのはほぼ確実だと考えている。「ほぼメルセデスのチャンピオンシップになっていると思う。5戦を終えて、彼らは最大ポイントから3ポイント下回っているだけだ」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「まだシーズンは長いし、我々はレース毎に物事を進めている。彼らは本当に優勢なパフォーマンスを見せている。彼らはずっとバルセロナで強かったが、5戦連続の1-2フィニッシュを達成して極めて優勢なのは確かだ」クリスチャン・ホーナーは、ホンダのF1エンジンには満足しているものの、今年のマシンは2018年と比較して“わずかに後退”していると認める。「いくつかの理由で我々は昨シーズン終了時ほど競争力がない。タイヤと新しい空力コンセプトの組み合わせは我々の助けにならなかった」とクリスチャン・ホーナーは語る。「フロントウイングコンセプトの変更は難しい仕事だ。スピードを上げるにはしばらく時間が必要だ。我々は正しい軌道に乗っている。F1では常に進化が重要だ。我々はシャシー側で着実に遅れを取り戻している。ホンダはエンジンで進歩を果たしているし、信頼性は前の年と比べて非常に優れている」「だあ、我々のライバルも休んでいるわけではない。フェラーリはスペインで新しいエンジンを投入したし、ルノーもそうだった。メルセデスはカナダで投入するだろう。彼らの行動が我々に影響を及ぼすことはないが、我々は自分たちのプログラムに満足している」