ロバート・クビサは最近のバレンシアでのテストでF1復帰に必要なペースを示したとルノーのアラン・パーメイン(トラックサイド・オペレーション・ディレクター)は語る。2011年にラリーでの事故に腕に重傷を負い、シングルシーターでの有望なキャリアが断たれていたロバート・クビサだが、6日(火)にバレンシアで事故以来初めてとなるF1テストをルノーとともに実施した。
2012年のロータスE20で“グランプリ週末を1日に凝縮”したプログラムを実施し、115周を走り込んだロバート・クビサは、“本格的な復帰”を目標にしたいと語っている。アラン・パーメインは、ロバート・クビサがテストで優れたスピードを示しただけでなく、彼が達成した走行距離が最大の驚きだったと述べた。「彼のペースにはまったく疑いは抱いていなかった」とアラン・パーメインは Eleven Sports にコメント。「彼が身体的にドライブできるかはわからなかったし、彼もわかっていなかったと思う。だが、それ以上に多くの走行を重ねることができた」「彼はいくつかのことで走らせていた。シミュレーターを走らせ、今年序盤にはこの準備のためにGP3カーを走らせた。だが、我々は彼の制限がどのようなものかはあまりわかっていなかった。正直、とてもうまくいった」「彼は速かった。ロングランやショートラン、予選ラップも走った。レースシミュレーションも行ったが、全てがとてもうまくいった」ロバート・クビサの復帰の可能性について質問されたアラン・パーメインは「統計学的なデータではペースはあった。それは確かだ」「私に言えるのは、火曜日にバレンシアで彼が素晴らしい仕事をしたということだ」「他にも多くのサーキットがあり、現時点でそれらに対して身体的な制限があるかどうかを知っているのは彼だけだ。さらに走る必要があるならば、それは次のステップになるだろう」事故で激しく負傷によって残った右手と右腕の障害は、過去数年にわたってロバート・クビサをシングルシーターから遠ざける要因となっていた。しかし、アラン・パーメインは、ルノーがロバート・クビサに適合するために必要だったのは“シフトのためのステアリングホイールのごく小さな修正”だけだったと述べた。「我々はシフトアップとシフトダウンを同じ側に設置した」とアラン・パーメインは説明した。「我々にとってそれは何でもないことであり、小さなソフトウエアの変更だった。それはパフォーマンスにはまったく影響はない」ロバート・クビサのルノーでのテストは“数カ月間”にわたって準備されてきたが、チームが公式に発表したのは実際にテストが行われたときだった。「正直、我々は大きなメディアの嵐を作り出したくはなかった」とアラン・パーメインは説明。「それが出れば、誰もが興味を持つだろうことはわかっていた。誰もがロバートを愛しており、起こったことを非常に悲しいと感じている」ルノーは、今回のテストが1回限りのものだと示唆しているが、アラン・パーメインはロバート・クビサにさらなる帰化いを与えることにオープンであることを認めた。「我々はまだ連絡を取っているし、将来の可能性についてどんなことでも話している」とアラン・パーメインは述べた。「他に何も計画はされていない。現時点でそれほど多くのことは語れない。だが、将来、二度とやらないとも言えない」関連:【動画】 ロバート・クビサ、6年ぶりにF1カーをドライブ