レッドブル・レーシングは、2025年F1シーズン終盤にかけて著しい復調を見せ、マックス・フェルスタッペンが5年連続タイトルにあと一歩まで迫る展開となった。シーズン中盤には勢いを失い、タイトル争いから脱落したと見なされていた中での劇的な巻き返しだった。レッドブルF1代表に就任したローラン・メキースは、昨季終盤を成功と呼べる形で締めくくれた理由について、チーム内部の“見えない存在”に最大限の賛辞を送った。
「この巻き返し、あの驚くべきパフォーマンス回復の功績は、とてもシンプルだ」とメキースは語った。「ミルトンキーンズにいる、我々が普段目にすることのない2000人の人々だ。彼らは決して諦めなかった」「シーズン前半がどれほど厳しかったか、シーズン途中に行われた変化がどれほど消化の難しいものだったか、それは関係なかった」「彼らはただ、諦めたくなかった。それこそが、彼らが成し遂げた“歴史的な巻き返し”の正体だ」シーズン中盤、レッドブルの失速によってマクラーレンが勢いを増し、フェルスタッペンはタイトル争いの圏外と見られるようになった。8月末のオランダGP終了時点で、フェルスタッペンはドライバーズランキング首位から104ポイント差をつけられていた。しかしその後、フェルスタッペンは10戦連続表彰台という快進撃を見せ、そのうち6勝を挙げるなど猛追。最終的には、5年連続王座までわずか2ポイント差に迫るところまで巻き返した。メキースは、こうした復活劇の裏にあったのは、現場に姿を見せないスタッフたちの結束力だと強調する。「すべてが噛み合い始めた背景には、彼らがいる。表に出ない“彼らこそ”が、この流れを作った」レッドブルはシーズン終盤にかけてもマシン開発を継続し、フェルスタッペンに最大限の武器を与えるため、セットアップ面でも果敢なトライを続けた。その判断は常に成功したわけではなかったが、メキースはそのリスクを取る姿勢こそが、チームの本質だと語る。「少しのパフォーマンスを引き出し、そこからさらにリスクを取る。そうすると、転ぶこともある」とメキースは述べた。「ブダペストを覚えているだろうし、ブラジルの予選も覚えているはずだ」「リスクはタダではない。何事もタダではない。リスクを取れば転ぶこともある。でも、立ち上がって、またレースを愛する。それが我々だ」「マックスも同じ船に乗っているし、2000人のスタッフも同じ船に乗っている。株主も同じだ」「そこにこそ秘密がある。諦めない、ひとつにまとまった集団。それがすべてだ」